FOUNTAIN MUSIC presents POPNONAME New Album "SURROUNDED BY WEATHER" Release Party 2009 @ SECO LOUNGE, TOKYO

HigterFrequency パーティーレポート

FOUNTAIN MUSIC presents POPNONAME New Album "SURROUNDED BY WEATHER" Release Party 2009 @ SECO LOUNGE, TOKYO

DATE : 6 February 2009 (Fri)
LIVE : Popnoname (●Kompakt, Fountain Music), Kaito (●Kompakt), Shu Okuyama (Milnormodern, Minimood, Spek (Timothy Really)
DJ : Ryujiro Tamaki (Public Image), Kon&Zuyack (Timothy Really)
PHOTOGRAPHER : Keita Miyai, papico
TEXT : Nobuhiro Kasai (Versoix, ROZALIA SCARTISSUE)

イベント詳細

ドイツの名門テクノレーベル Kompakt の人気コンピ Popambient の常連で国内レーベル Fountain Music より２ndアルバム "Surrpounded by Weather" をリリースした Popnoname こと Jens Uwe Beyer が東京ミニマル・ミュージックシーンを牽引するアーティストを従えて渋谷 Seco にてリリース・パーティーを開催した。ライブ開始時刻２４時過ぎには、３００人程のオーディエンスで既にフロアーは、満員状態。その中には、東京のエレクトロシーンの対岸でここ数カ月の間、一気に盛り上がりを魅せている東京ミニマルシーンの立役者達の姿や出演アーティストのまわりを取り囲むミニマル好きファッション業界人の姿も見掛けられた。


DJブースの右手に設置されたステージには、まずドイツの Milnormodern や Minimood など海外レーベルから数多くトラックをリリースするなど、その独自のスタイルが国内外のアーティストから熱い支持を受けている Shu Okuyama が Kazuma のギター＆ウッドベースをフューチャーしたアシッドジャズ・セットで他のアーティストとは一味違ったグルーヴを放った。ライブからライブへの転回もスムーズに行き、先日WOMBでのライブも好評だった Spek が初めての６０分セットに挑んだ。Spek の綿密に練られたミニマルでエレクトリックなトラックに、モデル&デザイナーとしても活動するボーカルの Eri が終始笑顔で持ち前のコントラルトを伸びやかにフロアーへ響かせていた。そして、ブラックのライダースジャケットをラフに着こなす Popnoname こと Jens Uwe Beyer が登場。自身が育ったバルト海の美しい島からインスピレーションを得たという今回のアルバムから、ギター＆シンセを一人で操り、自らボーカルを乗せた音楽家として才能溢れるライブセットを披露した。エクスペリエンス・ミュージックを独自に解釈したオーガニックでメランコリックな世界は、ミニマルでありながらもメロディアスに優しくフロアーを包み込みラストトラックではフロアー全体が物凄く盛り上がり、普段の大人しそうな性格から一変した Popnoname がマイクスタンドを蹴り倒すパフォーマンスで更にクラウド達を沸かせていた。終始ステージに映し出されるVJチームによる無駄のないインスタレーションは、Kompakt お馴染みのドット模様やジオメトイックなアートワークで構成されており "Surrpounded by Weather" の世界観を感じ取れる演出となった。



続いて Kompakt のレーベルメイトでもある Hiroshi Watanabe a.k.a Kaito がスペシャルゲストで登場。壮大でトランシーなミニマルハウスをベースに近々リリースするニューアルバムのトラックもお披露目するなど、心地良く爽やかにフロアーを揺らした。Kaito 名義でのライブセットは、久々だったらしく演奏自体を楽しんでいる様子がステージ上からも伺えた。それに続いてライブがメインとなったパーティーではあったが深い時間帯からも東京ミニマルシーンを牽引するDJ達の卓越したプレイが続いた。東京コレクションのランウェイショーで活躍するデザイナー Public Image のRyujiro Tamaki が繊細なミニマルサウンドのタメを効果的に使ったクールなクルーヴの波をフロアー全体に構築していたのも印象深く、パーティーのラストには Kon＆ Zuyack がBPM120～130の回転数でアウトプットするワイドレンジな選曲により、ディープ系のトラックをミニマルにドロップし最後の最後までクラウド達を陶酔させていた。