DATE : 25th February, 2005 (Fri)
PHOTOGRAPHER : Yuki Kuroyanagi
TEXT : Kei Tajima (HigherFrequency)
NY出身のバンドでありながら、まずはヨーロッパ、特にイギリスで人気に火がついたエレクトロクラッシュ・シーンの代表的バンド、Scissor Sisters。2004年にリリースされたデビュー・アルバム" Scissor Sisters"では、全英アルバム・セールス1位に輝き、ブリット・アワーズを総ナメにするなど、今まさに全世界の注目の的となっている彼らが待望の初来日を果たすこととなった。ところが、やはりここ日本でも彼らの初来日にかける期待は大きかったのか、ライブのチケットは全てソールド・アウト!取材陣や招待客も入りきらないほどにチケットが売れてしまったということで、公演当日、ラッキーな招待客とプレスのみに公開される公開リハーサルが行われ、そんな場所にHigherFrequencyも居合わせることが出来た。 | |
会場となった代官山UNITに足を踏み入れると、すでに本番さながらの数の観客が集まっていた。中にはScissor Sistersばりの派手な衣装を着た観客や、ステージ前に陣取り、かなり気合いの入った面持ちのファンもちらほら。そしていよいよスタート時間となると、'80Sなトラックに合わせてメンバーが登場。ゴージャス&セクシーな衣装と、Vo.のJakeとAnaの本気な踊りっぷりからも、今回の来日公演への彼らの気合いの入れようが瞬時にして伝わってきた。ギラギラとステージを照らすライティングにあわせて、彼らのヒット・シングル "Take Your Mama"がプレイされると、生バンドのサウンドと、それに混ざり合うエレクトロニカ、そしてJakeとAnaの高音から低音まで行き来するヴォーカルが、一瞬にしてオーディエンスをノック・アウトする。ストリッパーの経験もあるというJakeと、以前はショー・パブで働いていたというAnaのセクシーでエネルギッシュなステージングは噂以上に迫力のあるものだったが、それに負けないほどがっちりとしたグルーヴィーな音を出してくるバック・バンドの力量にも圧巻されてしまう。さすがグラストンベリーといったUKのビック・フェスや、世界各国でライブ経験があるというだけあって舞台慣れしているといった印象だ。BBC Radio1などでもヘヴィー・プレイされた彼らの代表曲、"Laura"や、しっとりとしたバラード曲、"Mary"とMCをはさみながら演奏すると、Pink Floydによる名曲をエレクトロ・ディスコ風にアレンジしたカヴァー曲、"Comfortably Numb"を続けて披露。ここで、JakeとAnaの高音なヴォーカルが炸裂し、勢いのあるダンスとバック・バンドにより、バンドの魅力が最大限に発揮された。Jakeも上半身裸になり、オーディエンスの盛り上がりも最高潮に達すると、ラストにはAnaのセクシーなヴォーカルが光る"Filthy & Gorgeous"をプレイ。メンバー全員が汗だくになりながらも、さすがはゴージャスなお姉さま方、最後まで美しい笑顔でオーディエンスを楽しませてくれた。 今回の公開リハーサルでは、本番の熱狂ぶりが目前に浮かんでくるようなScissor Sisters特有のセクシーで迫力のあるステージングが存分に味わえたのももちろんだが、最後まで全力でプレイしたり、キディ・ランドが大好きだったりという彼らのラブリーな人間性も少し垣間見えたようで、筆者はさらにScissor Sistersのファンになってしまったのであった。 | |
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Intl News "Scissor Sistersが2005年のブリット・アワードの3部門を受賞!" (2005/02/13)
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