HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

SIDE B 1st Album "PRIMITIVE" Release Party @ CLUB SEATA, TOKYO

DATE : 26 December, 2009 (Sat)
LIVE : SIDE B (Frame Rec., WC Rec., Primitive), A.Mochi (Figure)
DJ : ELON (Dumb Unit, Clink) From Berlin, AKI (Primitive), KON (Primitive)
VJ : RealRockDesign
SOUND STYLING : KOHJI FUJITA (HIRANYA ACCESS)
Lounge Floor DJ : TSURU & CHIAKI (SPECTATOR), CHOKO (Flake, digitalblock), SELECTOR ROMEO (VITAMINS PARK), AKA3 (BEEFTAZ, Primitive)

Photo by Noriaki Tomomitsu (HigherFrequency)
Text by tsuru (spectator)





パーティのレポート記事を書くというお役目をこころよく受けいれてはみたものの、“編集/ライター”という仕事に10年近く就いていながら、じつは“レポート”という類いの文章を今までいちども書いたことがないということにこの原稿を書き始めてから初めて気がついて、年始から大きく頭を抱えることとなった。
しかも、“楽しいとき”というのはあまり記憶に残っていないことが多いもので、じつは今回のパーティも記憶がところどころしか残っていないという有様なのだ。パーティのレポートを書くというのは難しい……さて、困った。ともあれ、まずはその“ところどころ”の記憶を辿りながら書き始めていこうと思う。

そのパーティというのは、古くからの遊び仲間である Primitive が主催するパーティで、その Primitive のオーガナイザー兼レジデントDJである“DJ ITA”こと板橋君と、古くからサイケデリック・トランスのシーンで活躍している元 YAMABIKAYA のリョウ君の2人で結成されているユニット SIDE-B のファースト・アルバムのリリース・パーティだった。


おこなわれたのは昨年の12月26日(金)、東京・吉祥寺に昨年10月にオープンしたばかりの CLUB SEETA。西東京では最大級のクラブ/ライヴハウスだという。オープンしたばかりというだけに店内は新しく清潔な印象を受ける。
吉祥寺というのは、新宿から 「中央線」 にのって15分。渋谷から 「井の頭線」 にのって17分の距離にある。
15〜17分というとそこまで遠いところではない感じがするけれど、駅を降りると、一瞬にして西東京の空気を感じることができるので新鮮な気分が味わえる街だ。都心のギラギラした雰囲気とは違い、どこかのんびりしていて和みがある。それにこのあたりはライヴハウスやジャズ喫茶が多数点在し、その昔からじつにさまざまなカルチャーがたくさんうまれている。じつは日本のサイケデリックトランス・カルチャーともゆかりの深いエリアなのだ。


会場がオープンしたのは23時を少しまわったころ。僕はその時間にラウンジ・フロアでDJをしていた。そしてメイン・フロアでは Primitive の同じくレジテント、“のっちん”こと DJ AKI がプレイしていた。僕のDJが終って、ほどなくした頃には、会場はたくさんの人で溢れていた。それに懐かしい友達たちが大集結していて、みんなでテキーラやイエガマイスターなんかをワイワイとやっているうちに、僕はすっかりいい気分に酩酊してしまった……。

……CLUB SEETA でのパーティが朝方に終了し、その後、アフターパーティが西麻布・某所で開かれたのだが、アフターパーティにまで参加するのは本当に久しぶりで、この日は最後まできっちりと遊ばせてもらい、楽しかった1日は大満足のまま幕を閉じた……しかし、パーティのレポートを頼まれておきながら、不覚にも僕はその役目を忘れ、おもいっきり羽をのばして遊んでしまったのだ。


あの楽しかった記憶は断片的にしか残っていない……とはいえ、あいかわらずクオリティの高いパーティをオーガナイズしているよなあ、という記憶は僕の心の奥底に強く残っている。それに、パーティで古くから顔をあわせている同世代の友達が大勢集まっていて、それはまるで“同窓会”のような時間であり、そのあたりには Primitive オーガナイズ・チームの結束力の強さと彼らの人望の厚さを感じるところである。“前世紀”というとすごく大げさに聞こえるかもしれないけれど、実際に90年代から一緒に遊んできた仲間たちが、いまも変わらずに遊んでいける空間があるというのは、とても嬉しく、そして誇らしいことだと僕は思う。

それになにしろ、40歳に近くなった大人たちがワイワイ騒ぎながら昼過ぎまで遊べるパーティっていうのは、たとえどんな世界においても、それは 「楽しいパーティ 」であると相場が決まっている。しかも、そんな楽しいパーティにはそうそうと巡り会えるものではない。非常に曖昧なパーティレポートとなったけれど、それだけは自信を持って言える。

 




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