HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

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DIRECTIONS -2 NIGHTS SUMMER SPECIAL feat. PIG & DAN/INGO BOSS @ ageHa, TOKYO

DATE : 08 August 2009 (Sat)
【ARENA】
DJ : Pig&Dan (Dan Duncan, Cocoon Recordings/Spain), Ingo Boss (Cocoon Recordings/Frankfurt), Satoshi Otsuki (Tres Vibes, Circoloco Japan)
LIGHTING&LASER : Aiba
【WATER BAR】 TRI-BUTE
GUEST DJ : Satoshi Fumi (Sequent Recordings)
DJ : So (Mindgames, Labyrinth), Matsunami (Funkanoid Sessions), Batch
VJ : Virtual Boys
【TENT】 TURBULENCE
GUEST DJ SET : Hachiga (Solstice Music, 融合), Daijiro (Digital Block), Yoo (A.S.A Gaya Music, R-25)
DJ SET : Yohei (Turbulence), N.Z.M a.k.a. Ancient-Beach (Turbulence)
【ISLAND BAR】 CLOUDLAND
DJ : Yummy, Kazuhiro Abo, DJ Kansugi
TEXT : Hiroki.K



ageHa @ Studio Coast のレジデントパーティの中でも硬派な印象のある 「DIRECTIONS」。この夏は SUMMER SPECIAL と銘打ち2週連続で開催され、Part1に SOS (Demi、Desyn Masiello、Omid 16b)、そして今回の Part2には Sven Vath 率いるシーン屈指のレーベル、Cocoon Recordings の実力派ユニット Pig&Dan、そして Cocoon Club レジデントである Ingo Boss が来日した。
本気度の高い Minimal/TechHouse が、あのアリーナの素晴らしいサウンドシステムから放たれる、中央のウーファーボックスが、内臓までキッチリ震わせてくれる・・・などと考えただけで興奮していた筆者は、1ヶ月も前からこのパーティを心待ちにしていた。

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この日はやや涼しく、プールエリアで踊ったらさぞ気持ちよかろうに・・・と若干そそられたものの、どう考えたってアリーナが楽しみすぎたため、迷いもそこそこにエントランスを入ってすぐアリーナに張り付いていた。入るとちょうど Satoshi Otsuki のプレイが終盤に差し掛かっており、いい温度感でウォームアップ完了、といった雰囲気。フロアを見渡すと、いかにも耳が肥えてそうなお客さんが多数見受けられ、それに混じって他の箱のこういったジャンルのパーティではまず見かけないであろう感じの人もおり、これからアリーナの空気がどう変化していくのか楽しみになった。

ブースに目をやると Ingo Boss がプレイの準備を始めていたが、まだ入れ替わる様子がない。アイランドバーで喉を潤そうと一旦外へ出るも、気になるのですぐに戻ってみたところ Ingo Boss に丁度バトンタッチが終わっていた。それまでのやや落ち着いた Tech House から、まるで変圧器のロータリーを捻るようにグイ、グイ、とボルテージを上げ、10分もたたないうちに Ingo Boss ワールドが完成。圧巻、、の一言である。アリーナにわっと人が溢れかえり、歓声が飛び交いはじめた。BPM133前後であろう速めのハイハットと重厚なキックサウンドで、遊びに来たあらゆる人を沸かせ楽しませてしまうあたり、流石 Cocoon Club レジデントだなあ、と感心しきりである。

この時点で筆者も十分楽しくなってしまっていたため、一歩踏み外すとすぐ音に持っていかれるところだったが、いやいやこの後 Pig&Dan・・・と自制心をきかせ、体力温存を考えボトムの音をとってスローに踊る事にした。しかしながらこの手のサウンドを ageHa のシステムで体感できるのは贅沢であり、煽りとブレイクをバランスよく散りばめ、アリーナ全体の空気を揺らす彼のプレイのおかげで体力温存のはずが気付くと若干バテ気味・・・マズイ!と思って落ち着きを取り戻しても、すぐまた音に引きずり込まれる。。。そんな葛藤を繰り返しているうちに、タイムテーブルを見ると Pig&Dan の時間になっていた。

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我にかえって前を見ると、ん?Pig&Dan?ヒゲの Pig は?Dan しかいない?1人だけ? どんな事情があったのかは不明だが、どうやら今夜は Dan だけでプレイするようだ。 これまで何度か彼等の来日公演を見てきたが、Pig が美麗な上モノ担当、Dan が強靭なグルーブ担当、といった住み分けがされていて、DJセットでもライブセットでもその住み分けの結果、メリハリのついたセットを披露している印象を持っていた。 しかしこの日は Dan 1人のみ。が、どちらかというと Dan の野太いグルーブを伴うプレイ・選曲の方が筆者のツボだったため、否応なしにテンションがあがる。。。(笑)

果たして始まった Dan のソロプレイは非常に素晴らしかった!という結論から先に言ってしまおう。 彼が好んでセットに組み込んでいるボトムのしっかりとしたトラック郡で構成されているのは元より、選曲とエフェクターを巧みに使い、予想のつかない展開を不意に叩き込んでくるのだ。こういったアクの強いトラックを繋いでいくと、プレイ全体でみた時にどうしても緩慢になりがちなのだが、そういった不規則性を含ませているせいか飽きない。全く飽きないのだ。足元からかきまわすようなヘビーグルーブの連続。アリーナ中央のウーファーボックスが地響きのようなベースサウンドを余すところ無く伝えてくれる、ヤバイ! 大好きな Butch の 'Ameile (Format:B Remix)' がドロップされたあたりでもうヘトヘトだったはずなのに足が全く止まらない。楽しすぎる。。。更に Pig&Dan のアンリリーストラック 'Mussian Rother' を惜しげもなくアリーナにプレゼンテーション!正規リリースされたらあらゆるDJがかけまくる事になるであろうナイストラックであった。

Cocoon 勢のサービス精神旺盛なプレイ、そして ageHa ならではのサウンドシステムとスモークとライティング、巨大なミラーボールなどによる演出が興奮をブーストアップさせ、期待を超えた大箱ならではのビッグエンターテインメントをこの日は久しぶりに堪能する事ができた。

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