DATE : 4th August, 2007 (Sat)
LIVE : STUDIO APARTMENT BAND
DJ : Masanori Morita (STUDIO APARTMENT), DAISHI DANCE
PHOTOGRAPHER : Iwao Ohtake, Shinichi Takahashi
TEXT : Ryo Tsutsui (HigherFrequency)
筆者が渋谷のアゲハバスの乗り場に並んだときからすでに期待にあふれたファンで長蛇の列ができあがっていた。1台、2台とバスを見送りながら、一体今日はどれぐらい混んでしまうのだろうと不安になりながらもアゲハへと向かった筆者だったが、会場に着くと予想通りどのフロアも人で埋め尽くされ、オーディエンスのこの日にかける期待の高さがうかがえた。 メインアリーナに足を運ぶとすでに人でぎっしり埋まったフロアでは本日の主役の一人、森田昌典氏がすでにプレイを開始していた。ニューヨークの匂いも感じさせるような王道的なハウスセットでありながらもブーストしたような厚みのあるベースラインや、しっかりと刻み込むようなハイハットも印象的なそのサウンドは現在のフロアサウンドを汲み取った新世代ハウスという印象。ハウシーな上物や構成、音色などハウスフォーマットにのっとった楽曲でありながら、ドラムやベースだけを抜き出したらまるでテックハウスやプログレッシブハウスの楽曲かの様な低音がしっかりしたフロアライクな作りの曲でプレイが構成されていて、ダンサブルでありながら、同時に彩り豊かなサウンドと、ハウスならではの温かい雰囲気に満員のオーディエンスも身を任せ、非常にいい雰囲気となっていた。 STUDIO APARTMENT のニューアルバムのリリースパーティーというオーディエンスのお祝い気分もあいまってか、同アルバムの収録曲 'Beautiful Sunrise' がドロップされるころにはフロアの熱気も最高潮に。印象的なピアノフレーズと高揚感のあるボーカルに引っ張られあちらこちらで手を上げるオーディエンスが続出し、フロアは沸騰状態へ。森田氏はその後もそのままのバイブをキープしたままオーディエンスをコントロールし、DAISHI DANCE 氏へとバトンタッチ。 |
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Nomad Foundation の 'Circulation' で元気よくスタートした彼はそのままのテンションでオーディエンスを引っ張っていくかに見えたが、すぐにフェードアウトしていってしまった。あれれ?どうなるのかな?と思っているとステージの幕がおり、3percussion、2keyboard、1bass、1Guitar、1DJ の STUDIO APARTMENT BAND が登場!先ほどまでDJをしていた森田氏もしっかりとその場に参加していてその変わり身の早さに驚きつつ、少しでもステージに近づこうとする観客に流されるようにして筆者もフロアの中ほどまで移動。ステージではストレートなハウスビートと3人のパーカッショニストが織り成す怒涛のパーカッション、その隙間を縫うようにベースやピアノのフレーズが奏でられ、ボーカリストの Monique Bingham が登場するころにはフロアは早くも総ハンズアップ状態に。筆者も分厚いバンドサウンドにダイナミックな歌声をのせて歌う彼女の貫禄に圧倒されつつも、踊りながらステージを存分に楽しむその様に引き込まれていった。この日はボーカリストとして Monique だけでなく Stephanie Cooke、Joi Cardwell も登場する豪華さで、ゲストピアニスト吉澤はじめ氏の怒涛のピアノソロをフィーチャした楽曲や STUDIO APARTMENT を代表する名曲 'Flight' の STUDIO APARTMENT BAND バージョンなども披露するなど聴き応えのあるステージを展開。 終盤には楽曲のクライマックスポイントで舞台後方の幕がおり、ステージの横幅いっぱいに並んだ12名のストリングスが登場する度肝を抜く演出も見せるなどテンションはとどまることを知らず、3人目のボーカリストとして登場した Joi Cardwell が迫力のステージを展開するころにはフロアはすっかりメロメロ状態に。彼女の伸びやかな歌声と堂々としたステージングに導かれるようにして楽曲も盛り上がっていき、最高のブレイクポイントを迎えた瞬間、パンッという乾いた音とともに紙吹雪が発射。フロアは狂喜乱舞の様相を呈し、アゲハをパンパンに埋めつくした観客もすっかり一つに、祝祭として最高の盛り上がりを演出し、まだまだパーティは続いていくのであった。 |
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インタビュー
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