DATE : 20th August, 2004 (Fri)
PHOTOGRAPHER : Ollie Beeston
疾走感の有るビート、そして重厚かつメロディックなサウンドをコンセプトに、2000年イタリア人プロデューサー/ DJのFrancesco Fioreによって立ち上げられたベルギーに拠点を置くレコードレーベル"Resonant Recordings"。今回、テクノ外交官ことTobyによるResonant Recordingsのショウケース・ミックスCD「Toby Izui presents Resonant Recordings」がリリースされ、それを記念したパーティがWOMBで行われることとなった。ゲストDJはFrancescoとTobyに加え、カナダ在住の女性DJにして、Resonant Recordingsをこよなく愛するMisstress Barbara。特に当サイトとの直前インタビューに応えてくれた今回初来日となるMisstress Barbaraが、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのかと期待しながら会場へと向かう。 | |
この日は、YellowでのStewart Walkerのライブ取材とのダブルヘッダーであったため、既に会場に到着した時には、Misstress Barbaraのパフォーマンスがまさに佳境に差し掛かっているころ。恐らく140を超えるであろうBPMで矢継ぎ早に繰り出されるハード・テクノの洪水に、既にフロアは完全なる陶酔状態となっていた。ミキサーのEQノブを目にも止まらぬ早さで調節し、時にはレコードを持った右手を高く掲げながら、更にフロアの熱気を煽るかのようなパフォーマンスを繰り広げるMisstress Barbara。彼女は当サイトとのインタビューの中で、ファイナルスクラッチなどのパソコンを使ったプレイに関して「DJがずっと同じところを見ていて、レコードを一切変えないっていうのは、動きが少なくて結果的にDJのプレイから余りエネルギーを感じられなくなってしまうと思うの。私はもっと動きたいし、汗をかきたいわ」と語っていたが、まさにその言葉の通り、2台のターンテーブルとミキサーというベーシックなセットアップの中を縦横無尽に動き回り、お客と汗を共有するようなパワフルなプレイを見せてくれていた。 | |
そして、Barbaraの繰り出すドライブ感あふれるトラックが頂点へと差し掛かったとき、Francesco Fioreが登場。一旦、彼女の曲をピッチダウンして、「アトモスフェリックな感じで攻め始めるのか?」と思いきや、1曲目から一気に怒涛のハードテクノのオンパレードへと再び突入! Barbaraのセレクションより多少パーカッシブでエッジの効いたトラックを連発するFrancescoに、フロアは最後の力を振り絞るように追随していく。特にこの日はイタリアの血を持つ二人のDJの登場と言う事もあって、多くのイタリア人と思しきクラウドが最前列でラテン魂を最後まで炸裂させていたのが印象的であった。「もしフロア全体がイタリア人だったら、きっとスゴイんだろうな」と思いながら、情熱と汗の余韻が残るこの日の会場を後にした。(H.Nakamaura - HigherFrequency) |
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関連リンク
Resonant Recordings Official Site
ITURNEM Official Site
WOMB Official Site