HigterFrequency OVERSEAS NEWS

ENGLISH INTERNATIONAL NEWS

international news _ 2006.09.19

ニューヨークのハウス・スターとギャングの深い繋がり

Text by Jonty Skrufff _ Translation by Terumi Tsuji

NY ハウスの第一人者である Sandy Rivera と Roger Sanchez が、今週行われた Skrufff とのインタビューで、「自分たちは NY のゲットーで少年時代を過ごし、80年代前半には NY の悪名高いギャングとかなり深く関わっていた」ことを明らかにした。

Kings Of Tomorrow こと Sandy Rivera は NY のスパニッシュ・ハーレムで少年時代を過ごし、少年院にも何度か入ったことがあることを振り返り、次のようにコメントしている。

「相当悪いガキだったよ。ま、その当時は何が良くて何が悪いかの区別なんてついてなかったのさ。初めはストリートでグラフィティを描く程度だったのが、13歳の時には学校に銃を持って行くようになってたんだ。それで少年院にぶち込まれ、そこで3年も過ごすはめになったって訳さ。 右に曲がるか、左に曲がるかで人生が変わる事もあるんだ。選んだ道がどこに続くかなんて誰にも分かりゃしないよ。ただもしムショにぶち込まれてなけりゃ、更生しようなんて思わなかったかもな」

一方の Roger Sanchez はスラム街としても有名なクイーンズの公営住宅施設 Lefrak City で育った。ただ、彼は Sandy 同様に、グラフィティ・ライターとしてストリートで生活をしていたにもかかわらず、1度も少年院に入らずにすんだようだ。Rogerはこう語る。

「少年院に入らずにすんだのは本当ラッキーだったよ。グラフィティの罪で2、3日留置所に入れられたり、懲罰を受けた事はあったけど、強盗に手を染めた事はなかったな。 NYとギャングは切っても切れない関係だよ。俺が住んでいたクイーンズでもギャング同士の喧嘩は絶えなかったし、俺自身もZulu Nationの連中とつるんでた時期もあったぐらいさ」

またRogerはこうも語った。

「ガキの頃は俺自身もひったくりに遭ったり、喧嘩に巻き込まれる事も多かったよ。ただそうやってギャングと向き合うことで、強くなったんだ」

NY で育ったハウス・スター David Morales も、「少年時代に銃で撃たれたことがある」と以前 Skruff に話したことがある。また Toddy Terry もティーン・エージャー時代をブルックリンで過ごしたが、当時は自分たちの縄張りを守ることしか頭になかったと語っている。

「その頃の俺は“このブロックは俺らの縄張りだ。俺らのシマに近づく奴は誰であろうがブチのめしてやる!”っていう感じだったな。 自分たちのシマの中であればドラックも売るし、喧嘩もする。他の奴らのシマには手を出さない代わりに、俺たちのシマにも関るんじゃねぇ。そうやって俺たちだけのユートピアを創り上げたかったのさ」

Roger Sanchezのニューアルバム’Come With Me’はStealth Recordsより今週リリースされる。またSandy Riveraの最新Mix CD ’Renaissance ? the Masters Series Part8’は只今発売中。

関連リンク