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international news _ JONTY SKRUFFF _ 2005.09.09

タイのフルムーンパーティが禁止の危機

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translated by Eri Nishikami

タイ政府が Koh Phangan 島のフルムーン・パーティーを禁止しようとしているが、この動きが地元のバー・オーナーや政治家達の反対にあっている。レイブが同島に観光客を呼ぶことでタイ全体の収益になっているというのがその理由だ。

『違法ドラッグや、都市計画、それに環境問題を引き合いに出すのは正しくない。地元の人たちの方が一部の閣僚達よりも環境に関心を持っているし、このパーティーがそんなに悪いものなら、地元の連中がこんなに長いこと許しているわけがない』 と、地方議員である Piphit Rattanarak はバンコク・ポスト誌に語っている。

また、バンコク在住の Skrufff のコンタクト Bee も 『もしパーティーが禁止されたら、タイの観光業にまた打撃を与える事になるだろう。そうなった時、結局損するのは地元の旅行会社やヌードル・ショップなんだよね』 と、Rattanarak 議員と同じ意見であることを明らかにしている。ただ一方で Bee によると、最近ではバンコクのクラバーの中で Koh Phangan 島 や Samui 島を訪れる人はほとんど居らず、両島とも90年代中頃から徐々に「ヒップな場所」という見られ方をされなくなってきたと言う。

『南の島々のシーンはタイのクラブシーンを代表するものではなくて、島にいるのはツーリストと仕事を探して引っ越したタイ人がほとんどさ。ただ Samui の Geko Bar は例外だけどね』

ところで、そもそもタイで一番有名なレイブを禁止しようというこの話が浮上してきたのは、近隣インドネシアの警察が薬物使用者に対するキャンペーンを強化してからのこと。このキャンペーンは、パーティーで騒いでる者の中からランダムにより多くのドラッグテストを行うもので、もちろん陽性反応なら何年もの刑務所入りとなる。最近ではオーストラリア出身の女子学生 Schapelle Corby がマリファナを密輸したことで20年の刑を宣告されたり(冤罪と言われている)、オーストラリアの下着モデル Michelle Leslie がエクスタシーの錠剤2錠を所持していたことで逮捕されたりで、大きな話題を呼んだばかりだ。

Leslie は何週間か前、バリで行われていたパーティーの会場でそのランダム検問によって逮捕されたのだが、薬物所持の有罪が確定すれば最高15年の懲役が待っていると言われる。ちなみに、メディアによると、彼女はその美しさを嫉んだ囚人と警備員に脅されて以来、ムスリムが着用するベールをかぶらされているらしいが、 彼女の弁護士 Malcahy 氏がフォックスTVに語ったところによれば、囚人も警備員もとにかく彼女にみとれてしまって、しまいには彼女に触ろうとした人間まで出てくる始末だったらしい。