international news _ 2006.10.23
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
Ewan Pearson と言えば、スコットランド出身でベルリン在住の売れっ子プロデューサー&ダンス・カルチャー・スペシャリストとして有名だが、彼が共同プロデューサーとして参加した The Rapture のニューアルバム ’Pieces Of The People We Love’ が先日遂に発売となった。彼は今週インタビューで 「聖書に書かれている『終末論』について賛成である」 と Skrufff に語ってくれた。
「地球規模で見れば、とても憂鬱で暗い時代だと思うよ。世界情勢は非常に不安定だし、環境破壊も進む一方さ。でもその反面、個人的には今ほど人生で充実してる時はないってくらい幸せなんだ。人は大変な状況の時ほど、自分で幸せを掴み取ろうとするんだろうね」
リラックスした口調で彼はこう続ける。
「 The Rapture の新曲 ’Get Myself Into It’ が発売になった時は、友達や知り合いに片っ端からメールを送ったよ。『 The Rapture の新曲を買ってくれ!!』ってね。そんな事をするのは初めてだったし、今でも思い返すと恥ずかしいよ。陳腐な言い方だけど、今まで一緒に仕事をした中で一番気に入ってる作品なんだ。1人でも多くの人にこのレコードを聴いて欲しかったから、思わず友達にまでメールで宣伝しちゃったよ。彼らは本当に素晴らしいバンドだよ。今回の新曲も聴く人の心をワクワクさせてくれるような曲なんだ。大ヒットチューンになることは間違いないね。本格的にアルバムのプロデュースに参加するのはこれが初めてだったしとてもハードな仕事だったけど、彼らと一緒に仕事ができて本当に楽しかったよ。最高の作品さ」
Paul Epworth もコ・プロデューサーとしてこのアルバムに参加しているが、 Ewan はプロデューサーの役割についても話してくれた。
「アドバイス役だけではなく、アルバム作り全般に関わったよ。”プロデュース”という仕事は、その時々によって変化するし、人によって捉え方も全然違うんだ。ある時はエンジニアだったり、またある時はミュージシャンとして参加したりね。今回のアルバムに関しては、デモテープを聴いて、どの曲をアルバムに入れたらいいかアドバイスをする事から始まったんだ。まずデモを25曲ほど聴かせてもらって、そこから曲を選んだんだ。バンドやレーベル側と意見が合わなかったこともあるよ。例えば ’Get Myself Into It’ や次のシングルの ’Woo! Alright Yeah Uh Huh’ は、当初はメンバーのお気に入りじゃなかったんだ。僕たちがプッシュしなかったら、きっと2曲ともお蔵入りになってたね」
「その後はレコーディングに参加したり、アレンジの仕方についてアイディアを出し合ったり、編集作業をしたり、あらゆるパートに参加したよ。これ以外にも彼らを励ましたり、分析したり、なだめたり、それに楽しませることもあったな。そうやってこの極上のアルバムが完成したんだ。メンバーがドラマや野球をみながら楽しんでる間も、僕たちはスタジオで仕事をしてたけどね」
The Rapture の ‘Pieces Of The People We Love’ はユニバーサルミュージックから絶賛発売中。
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