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international news _ 2006.10.13

エレクトロ…なに??

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)

アメリカのスター・プロデューサー / DJ Tommie Sunshine がオーストラリアの雑誌 X Press において、「クラブ・ミュージックのジャンルは再び融合し始めている」とコメントし、彼自身もそんなジャンルの壁を越えた音楽を歓迎していると話した。

「僕の考えはこうさ。シカゴ・ハウスからテクノが生まれて、そしてエレクトロ系の音やエレクトロクラッシュが出てきて…もはや今シーンで流れている音を何と表現したら良いかなんて誰にも分からないんだ」

「“エレクトロ・ハウス”って呼び方も正しいとは言えないしね。みんな昔のように “ハウス・ミュージック”をプレイしているように感じるんだ」

一方で、最近のマッシュ・アップ系プレイ・スタイルを“ディストーション・ディスコ”と呼んでいるエレクトロクラッシュの生みの親 Larry Tee の意見はこれとは少し異なっているようだ。

「すべてがハウスとは言えないと思うな。ハウスが出てきた時、多くの人はそれをディスコと呼んでいたけど、ハウスとディスコじゃ音も深さも全然違ったからね。今はミニマルやエレクトロ・ハウスと呼ばれている様な音楽が流行っているけど、それらがハウス・ミュージックかと言えば違うよね。ダンス・ミュージックではあるけど」

「エレクトロクラッシュについては何の後悔もないよ。エレクトロクラッシュはものすごく重要な前進のかたちだったし、ハウス・ミュージックを古い音楽と考える新しい世代にはバイブル的存在となったんだ」

また一方で、ヒップホップ / エレクトロ・ディーヴァー Princess Superstar は、両者とも違う意見を語り、「みんな将来のハウス・ミュージックをプレイしてるんじゃないかしら」と主張した。

「“エレクトロ”って言葉を怪訝する人が増えちゃったのは残念よね。だってすごくクールな言葉じゃない。みんな“エレクトロニカ”って言葉に腹を立てるようになればいいのに。私なんかは“エレクトロニカ”って聞くと気分が悪くなるの」

「『どんな音楽をプレイするの?』って聞かれたときは、常にこう応えるようにしてるの。『とにかくホットで踊れるビッチなパーティー・チューンよ!』ってね」