international news _ 2006.10.03
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
先日ニューアルバムのリリースをお伝えしたフランスの人気エレクトロ/テック・アーティスト Agoria は、「長年に渡ってテクノに関わっているのは、若かりし頃警察に逮捕されたことが理由」だと Skrufff とのインタビューで語ってくれた。
「'90年代初頭、フランス政府はテクノを『テロ行為』と見なしていたんだ。パーティーを潰すだけじゃなく、DJ やプロモーターなどテクノパーティーに関わる人たちをムショにぶち込もうとしたものさ。実際俺も何度か逮捕されたよ。テクノをもっと多くの人に聴いてもらうためにも、俺は今でもリヨンに残ってシーンを活性化させようとしてるんだ」
彼は当時を振り返って、次のように話している。
「他の DJ と同じように、まず最初は小さなクラブで DJ を始めて、それから友達と一緒にパーティーをオーガナイズするようになったんだ。俺も2、3回捕まったけど、告発されたり酷い仕打ちに遭った事は1度もないよ。当時は朝の8時にクラブに警察のガサ入れが入って、プレイ中の DJ が逮捕されるのは日常茶飯事だったんだ。彼らにとって俺たちは『危険人物』だったからね。でも実際のところ、警察は俺たちに対して好意的だったよ。「お前たちってクールだな」ってね。彼らは政府の命令で、俺たちを捕まえてただけなのさ」
「こんな風に(フランスでは)テクノは長い間抑圧されていたから、今でも俺はテクノやエレクトロニック・ミュージックシーンを盛り上げる事に力を注いでるんだ。驚くことに、今では政府がフリーパーティーを開催してるんだぜ。最悪のロケーションに、酔っぱらいの客ばかり5000人も集めてね。まったく馬鹿げてるとしか言いようがないよ」
Agoria'The Green Armchair'はPIAS Recordingsより近日発売予定。
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