international news _ 2006.10.02
Pete Tong - ２１世紀のラジオ番組
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
英国国営放送 BBC Radio 1 の看板 DJ Pete Tong が Skrufff とのインタビューに応え、９月２８日から新しくスタートした番組 In New Music We Trust について語り、このショーは「Essential Selection とは大きく異なっている」と話した。
「この番組は Essential Selection とは全く違ったものでね。この時代にBBC がどうあるべきかを示した、Radio 1 にとっても大きなステップと言える番組なんだ。ラジオ放送の電波で決まった時間に放送するというスタイルは、ものすごくオールド・ファッションなものになってきているんだ」
「この言葉を使うのは嫌なんだけど、ある意味"雑誌"のような番組なんだ。ショーの中には多くの雑談が含まれてるし、それと同時にスピードもすごく早いの大事なポイントだね。始めのうちはこのショーがどれくらい成功するか分からないけど、６ヶ月もすれば他に無いくらい唯一無二の存在になることは間違いないよ。それが僕たち全員の望みなんだ。２１世紀のラジオを作ることがね。金曜日にラジオを聴いたことのない人や、ダンス・ミュージックについてあまり知らない人にはオススメだね。これは初心者のための番組なんだ」
このようにかなりエキサイトした様子の Peter は、金曜日の夜の番組Essential Selectionを失うことは悲しいものの、新しいショーについて頑なな様子をみせた。
「６時にショーをスタートできないことが不満なのか？いや、そうじゃない。いつまでも６時にスタートできると思っていたか？そうじゃないはずだ」
「１２年間も続けて６時にスタートできると思っていたかな？もちろんそうは思ってなかったよ。物事の変化は必然的なものだし、僕は常に変化をチャンスを思うようにしてるんだ」
また彼は自身のショーでメインストリーム音楽をプレイすることは正しいと力強く主張した。
「ラジオのプレゼンターを務めているんだから、人々を楽しませなきゃならないんだ。金曜の夜の始まりに、２百万人以上もの人々を前にプレイするんだからね」
「スタジアムで２百万人の人々を前にプレイしていたら、セットの始まりにミニマルのレコードをプレイしたりしないだろ？それがエンターテインメントなのさ。僕は夜の２時の DJ じゃない。６時の DJ なんだ。僕は人々を楽しませることと、彼らを新しい方向性に導くことの両方に貢献してきたと思ってるよ。それに、いくらメインストリームでもダサい音楽はプレイしたことがないと思っているしね」
また彼は今現在のお気に入りトラックは Ame の 'Rej' だと語り、ダンス・ミュージック・シーンはまたもや急速に変化していると話した。
「去年のミニマル・シーンは健全でシーンに新しい風を吹き込んでくれたね。あれから一年経った現在ではミニマルはほとんど消え去って…もしくは形を変えたというべきかな。ドイツのアーティストの楽曲はまだたくさんプレイしているけど、それもミニマルっていう感じではないしね。最近のトラックはまたソウルフルになってきてると思うよ。もっとブラックな感じがするね。ハウス・ミュージックがリヴァイヴァルを果した時と同じような感じさ」
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