international news _ Jonty Skrufff _ 2005.05.02
Text by Jonty Skrufff _ Translation by H.Nakamura (HigherFrequency)
トランス界のスターDJ John 00 Fleming が「アナログ盤はもはや時代遅れなものである」との考えを示し、彼自身、かれこれ4年ほどアナログをプレイしていないことを明らかにした。
先週オーストラリアの3D World 誌とのインタビューに応じた Fleming は、「アナログは古いフォーマットだし、いずれは消えていくことになると思うよ。実際、最近ではアナログを売ってもあまりお金にならないし、それに自分のアナログをお店に持ち込むというのも、とても大変な作業だったりするしね。でも、その点、デジタルだと完璧でしょ?」と、アナログ盤の将来に関して自らの考えを述べている。
実は、この Fleming のスタンスは、奇しくもクラブ・シーンのビッグネームであるDarren Emerson の考え方と一致している。 というのも、Darren は、Mixmag 誌の「お便りコーナー」で、彼がCDだけでプレイしていることに異論を唱えたある LA 在住のクラバーに対して、次のように回答を寄せているからだ。
「俺がCDを使っているのは、自分の持っているレコードのほとんどが古くて傷だらけになってしまっているからさ。しかも、小さなレーベルはアナログを出す余裕がなかったりするだろ? だから、ほとんどのビッグ・ネームDJたちが同じように考えていると思うよ。まぁ、落ち着けよ!君は俺のプレイを見にきたのかい?それともレコード・ボックスを見にきたのかい?」
また、オランダ出身のDJ Lucien Foort も、CDがアナログ盤を飲み込みつつあることを強調する人間の一人だ。彼は、先日行われたSkrufffとのインタビューで、「いかにデジタル・テクノロジーによって救われてきたか」ということを、次のような体験を挙げながら説明している。
「ある時、スロヴェニアからヴェニスに移動していたときのこと。前の晩に最後にプレイしたCDをそのままCDプレイヤーの中に置き忘れてきてしまったことに気付いたんだ。そこで、俺は自分の番組を担当してくれているラジオ局のプロデューサーに電話をしてこう言ったのさ…『お前のパソコンにも同じ曲が入っているはずだから、その曲をFTPで俺のウエブ・デザイナーに送ってくれないかな。そうすれば奴からクラブのプロモーターにFTPしてもらえるから』ってね。で、それから2時間後…俺たちがヴェニスのクラブに着いたころには、その曲は無事にCDに収まって俺たちの到着を待っていたってわけさ」
(Jonty Skrufff/Skrufff.com)
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