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international news_2010.03.18

Umek のスタジオを大統領が訪問

Text by Higher Frequency

スロヴェニアを代表するトップ・テクノ・アーティスト Umek のオフィス兼スタジオを、同国の大統領 Danilo Turk が訪問。エレクトロニック・ミュージックについて語らうと同時に、DJミックスのやり方についても手ほどきを受けた。

「大統領が到着する1時間前は、それは超バタバタだったよ。部屋をきれいにしたり、スピーカーにラップトップをつなげたり、駐車スペースを確保したり・・・」

90年代初頭から活動をスタートし、今や同国で最も有名なアーティストの一人に数えられる Umek。大統領が直々に表敬訪問するくらいであるから、その知名度は相当なものなのであろう。

「彼は歴代大統領の中で一番クールな人物だろうね。彼の側近が、"そろそろミーティング・ルームでの話を切り上げて、スタジオに移動したらどうですか?"と促したにも関わらず、彼自身、"もっと話が聞きたい"、と言って予定を延長し、僕のキャリアから世界でのDJツアーのことまで、興味深く話を聞いてくれたんだから。最後には、スタジオでDJミックスのやり方を披露して、エレクトロニック・ミュージックにおける細かいジャンルの違いまで語り合うことが出来たよ」

Umek は、大統領が去る時、彼自身の記念碑的な大ヒット作品である '02年リリースの "Gatex" の額縁つきのスペシャル・アナログ盤をプレゼントしたとのこと。今後、大統領の執務室に、それは飾られることになるそうだ。

この出来事を日本で例えると、鳩山首相が日本のトップDJのスタジオを訪問するということ。案外、参議院選挙に向けての支持率アップを目指して、真面目に電撃訪問しかねないのが、なんとも物悲しいところだが、「我こそは」と思う方は、念のために事務所の掃除をしておいた方がいいかもしれない。



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