international news_2010.03.11
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Higher Frequency
Trentemoller こと Anders Trentemoller が、5月に2作目となるニューアルバム ”Into The Great Wide Yonder” をリリースする。アルバム内ではアコースティック・ギター、ストリングス、テルミン、さらにはバス・マンドリンを使用し、前作 “The Last Resort” よりもさらにエクレクティックな仕上がりになっているという。
Trentemoller はデンマークのコペンハーゲンを拠点として活躍し、Moby や Yoshimoto の楽曲のリミックスなどを手がけることで、ダンスミュージック界でその名を知られることとなった。
彼は以前から、自分のアーティスト・アルバムは 「DJをするために作った音楽ではない」 と強調している。2006年の Skrufff とのインタビューでは、「ダンス・ミュージックは人を踊らせるという目的のために作られてる。だけど、僕がアーティストとして作っている音楽はもっと自分の心情を表現できるんだ。例えば切なさとかね。またこういう音楽はダンス・レコードよりもさらに感情を表現できる可能性を秘めてる。」 と語っていた。
「ダンス・トラックに切ない感情を織り交ぜるのは理解できないんだ。みんな踊ってる時に悲しい気分にはなりたくないでしょ?」
本作について、リリース元のレーベル In My Room のプレスサイドからは 「アーティストの作曲やプロダクションによって作り出された画期的で新しい 『音の宇宙』 だ。」 とのコメントが発表されており、「一つのジャンルにカテゴライズされてしまうのは勿体無い。」 と作品のレベルの高さを保障している。
90年代後半にアーティストとしてのキャリアをスタートさせた Anders。彼の初期のキャリアは華やかなものではなく、2000年には一度音楽業界に見切りをつけ、幼稚園の先生となっている。
「お金のために幼稚園でアルバイトしてたんだ。子供は3歳から6歳だったね。ボンゴドラムを使って子供達とセッションしてたんだ。実を言うと、僕はスランプに陥ってて、自分の音楽に満足出来なかった。自分の作る音全部が酷く思えたんだ。2年間はコンピューターに近寄るのも恐かった。インスピレーションを失ってたんだね。だけど、あの時にまた音楽をやろうとしてる自分がいることに気づいたんだよ。
他の先生達に僕がDJをしてるってことは言ったことが無かった。幼稚園では全く雰囲気も世界も違ったからね。そして、DJを再開したころ、Naked と契約していた昔の作品のお金が入ってきて、その後に突然作品が売れだして、やっと音楽で生活出来るようになったから幼稚園を辞めたんだ。」
”Into The Great Wide Yonder” は Trentemoller 自身のレーベルである In My Room から5月に発売予定。
また4月前半にはシングル ’Sycamore Feeling’ のリリースも予定されており、アルバムにはこちらの曲も収録される予定だ。
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