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international news_2010.03.05

"サイレント・レイヴ" に有罪判決

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Higher Frequency

先日、アメリカ合衆国連邦判事は、昨年春にアメリカの首都ワシントンDCにある Thomas Jefferson (合衆国第3代大統領) の記念碑前にて "サイレント・レイヴ" を行ったとして逮捕されていた市民解放運動家・Mary B. Oberwetter に対し、有罪判決を下した。また、彼女の誤認逮捕の主張は判事により却下された。

Oberwetterは 2008年4月13日の深夜、Thomas Jefferson の記念碑の前に無許可で20人の友人達を集め、Thomas Jefferson の265回目の誕生日を祝うために、iPod で音楽を聴きながら無音で踊る "サイレント・レイヴ" をしていたところを逮捕された。 ニュース・ポータルサイト DCist によれば、彼らは 『真面目なガリ勉タイプ』 の集団だったと言う。この記念碑は元々24時間万人に解放されているものであるが、彼らが静かに踊っていたところに警察が現れ、Oberwetter を逮捕したという経緯がある。 彼女はFoxニュースにて、自分達が踊っていた様子を 「かなり控えめに踊っていたわ。せいぜい、ちょっとムーンウォークしていたぐらいよ。」 と説明している。彼女の逮捕される様子は Youtube でも公開されている。




「警察官はすごく攻撃的な態度で私たちに記念碑から出ていくように言ったの。全く何の説明も無しにね。私たちは別に反抗的な態度も取っていなければ、失礼な態度でもなかった。だけど、彼らは私たちに説明をするよりも、自分の権力を主張するばかりだったの。私達は 『何故ここから出て行かなければいけないんですか?何か間違ったことを行っていましたか?』 って聞いていたわ。」

しかし、米国の地方裁判官である John Bates 氏は 「表現的な踊り」 をするということは、音楽の有無に関わらず、「記念碑の故人への敬意や、静けさ、平和な雰囲気をかき乱すものである」 という判断を下した。(http://dcist.com/2010/01/judge_rules_against_jefferson_memor.php)

Thomas Jefferson は18世紀の米国大統領であり、アメリカ独立宣言を書いた最重要人物である上、暴政に一歩も譲らず反対したことで、歴史上最も素晴らしい米国市民だったとされている。しかし、今回の裁判官の下した判決は非常に不平等なものとは言えないだろうか?

Thomas Jeffefson は国民に消極的になることの危険性を訴え 「大衆を教育し、さまざまな問題を認識させる必要がある。彼らが私たちの自由を守る唯一の頼りなのだ。行動することによって自分という人間のあり方が定義されるだろう。」 と述べている。さらに「自分の意見を主張しない人達は暴政の格好の餌食となってしまう。」 と述べ「人々を開眼させなさい。そうすれば暴政は悪魔の魂のように夜明けに溶けて消えてしまうだろう。」 と付け加えている。

「そして、全ての人にこれを覚えていて欲しい。多くの人の願いは勝利であるが、その勝利は正しく、そして、合理的なものでなければいけない。つまり、マイノリティーが公平な権利、つまり公平な法の保護を受け、それを守らないものもまた公平に裁かれるということである。最高の形の政府があったとしても、権力を与えられたものは少しずつそれを乱用し始めることは歴史が語っている。」



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