international news _ 2006.03.20
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
Pet Shop Boys、Franz Ferdinand、Richie Hawtin、Dave Clarke といったアーティストがメイン・アクトとして登場するセルビアの Exit Festival が、今年もNovi Sad の要塞都市 ペトロヴァラディンで行われることが明らかになった。
フェスティヴァルのラインナップは偶然にも、オランダ、ホーグにて、大量虐殺罪をめぐっての裁判が終盤を迎えていた セルビアの元独裁者 Slobodan Milosovevic が心臓発作によって突然死したのと同時に発表された。'02〜昨年末まで国連でボスニア・ヘルツェゴヴィナの担当を務めていたイギリスの政治家 Paddy Ashdown は、セルビアの元リーダーの死を 「バルカン戦争の終結」と表現し、セルビアに一日も早くヨーロッパ連合の一員になるよう呼びかけた。
「Milosovevic氏の死によって、この不安定な情勢が早急に解消されることを願っているんだ。特にセルビアとモンテネグロでは、過去に生きることを望んでいたり、この事件を機に状況をさらに不安定にしようとする再犯者がいるからね」
この様な不安定な状況が、ここ数年でヨーロッパ随一の規模を誇るフェスティヴァルに成長した Exit Festival に影響を及ぼすことはなさそうだが、セルビアの孤立を望む保守的な力が及ばないとは断言できない。こういった政治的な力によって、2年前、Exit Festivalの創立者 Bojan Boskovic が、不正会計という無実の罪を押し付けられ、短期間監獄に入れられるという事件も起こっているのだ。
「今回の事件は、セルビアの若者たちが次々と国から離れさせている力によって起こった。その力とは、ヨーロッパの一部としてのセルビアを求めず、孤立を求める保守的な人々なのだ」Exit のオーガナイザーたちは、仲間が監獄に閉じ込められている最中、このように話した。
「彼らは毎年のように "このフェスティヴァルはどうせ失敗する" と言うけど、Exit こそ、セルビアで行われているフェスティヴァルの中でも、ヨーロッパで高く評価されている数少ないフェスティヴァルの一つなんだ」
監獄に入れられた二人はその後すぐに釈放、晴れて '04年のヘッドライナーである Massive Attack と The Stooges をブッキングするに至ったとのことだ。
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