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Ibiza

international news _ 2006.03.07 _ JONTY SKRUFFF

イビザのパーティー・オーガナイザーたちが島の高速道路建設を支持

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) & Kei Tajima (HigherFrequency) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)

超有名クラブ・ブランド Pacha のディレクター Danny Whittle と、サン・アントニオ地区にあるクラブ Eden で行われている Judgement Sunday をオーガナイズする Judge Jules が、スペイン・イビザ島で建設が予定されており、地元の人々からは猛反対されている高速道路の着工に賛成の意を示した。

新しい高速道路は空港からイビザ・タウン、そしてサン・アントニオまでを結ぶ「殺人的」と悪名高い道路に代わって建設される予定であり、高速道路は有名な島のクラブ Amnesia や Privilege などのすぐ傍を通るようになるとのこと。二人のオーガナイザーは、この道路がイビザの将来にとっていかに大事なものなのか口を揃えて語った。

「これほど急速に発展してるんだから、間違いなく、イビザには道路の設備が必要だね。サン・アントニオとイビザ・タウンを結ぶ道は夏の間じゅう混雑していて、事故も耐えない。ヨーロッパで最も危険な道路の一つだよ」

「もちろんイビザに長く住んでいて、夏以外の静かな季節にも島を訪れている人々が、建設に異議を唱えたくなる気持ちは分かるさ。ただ、この建設は必要な進歩過程だと思うよ」

Pacha のボス Danny Whittle もJules の意見に同意し、「イビザには高速道路が必要なんだ。これから20年もすれば "高速道路が出来てよかった"って思うようになるさ」

「それにサン・アントニオ の道は、何年か前 "世界で最も危険な道路ランキング"に名前が出たこともあるんだ。FHM magazineによると、セルビアの Sniper Alley よりも危険なんだって。あの道の上で、今までにもたくさんの若い子供が死んできたんだ。それを食い止めなきゃ」

イギリスの新聞 Independent は、地元の人々の「観光事業の廃頽」という講義の意見に激しく賛同しており、Danny はそのスタンスに賛成はしないものの、話の意味は分かると話した。

「このような計画が上がってくる度に、それによってひどく影響を受ける人と、ただ変化させたくないだけの人が出てくる。何百年も家族でイビザの地を守って来て、今回の建設でひどく影響を受けてしまう人々には、正しい補償が与えられることを願っているよ」

「ただ高速道路建設に反対してるだけの人々には…そうだね、彼らの子供が車にひかれないように祈るのみだよ。それが最も重要なことなんだ」


HigherFrequency - 昨年の夏にイビザを訪れたとき、"No Volem Autopistas (高速道路はいらない)" という張り紙や掛け軸(?)が町中に貼られているのを見かけたものだが、その時はこの論争がここまで切迫したものだとは…。夏の観光地として急速に発展しているイビザだけに、このような島の発展は避けられないようだが、現地の人にとっては、道路建設に膨大な費用をかけることや、娯楽施設が増えイビザの自然が損なわれてしまうことは好ましくないことなのかもしれない。

余談だが、イビザの人気クラブ DC10 で行われている人気パーティー Circoloco も、近年では "No Volem Autopistas, Volem Circoloco(高速道路よりCircoloco を!)" という抗議文をもじったスローガンを掲げて運営しており、そのアナーキーさに惹かれ、ついつい筆者もTシャツを購入してしまったのだった…。

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