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international news_2009.06.23

不況対応? 入場料5ユーロのフェスティバル開催

Text by Seb Mortimer (Skrufff.com) _ Translation by Shogo Yuzen

ボスニアのイベントオーガナイザー Zeljko Antoni が、バルカン諸国が経済的に困難な状態にあることから現地で開催される Neofest International Peace Festival の入場料をたった5ユーロ(約670円)で開催した。

会場となる Banja Luka 地域の中心にある歴史的な城壁内で3夜連続で行われるイベントのフライヤーには、出演者の詳細などは載せられておらず、その代わりに Zeljko の地元の政治家や不況に対する怒りが表された "recession(不景気), denied(否定), cut(削減), cancelled(中止)" の文字が印刷されている。

「ボスニアは今やヨーロッパで最も貧しい国の一つになってしまった。この国の状態は非常に良くないけど、それよりも最悪なのはそれを言い訳に政治家が彼らの間違いを正当化し始めたことだよ」 と彼は Skrufff との事前のインタビューにて不満をあらわにしていた。

「僕たちは目の前で世界同時不況が怒っているのを見ているけど、現実には政治家はただそれを自分たちが重要では無いと思う文化的なイベントの経費を削減するための言い訳にしているだけなんだ。でも一方でクラシック音楽のイベントや国の伝統音楽のイベントには出資し続けているんだよ。ボスニアでは既にたくさんのイベントが不景気を理由にキャンセルされたんだ。そして、Neofest は今年のフェスティバルの規模を小さくすることを余儀なくされた。だから僕たちを含む独立したイベント組織が直面している悲惨な状況をメッセージにして伝えてるんだ。」

「今年のイベントは 『不景気バージョン』 だけど、小規模でもいい場所にいい出演者を呼んで素晴らしいものにするつもりだよ。Banja Luka にみんなを招くことを楽しみにしてるよ。」

セルビアの Exit Festival のように Neofest は野外で行われる夜間のイベントであり、その会場は城壁内で行われる。Exit は一夜に50,000人の動員数があるが、Neofest は地元の人を中心に2,000人の小規模で行われている。

「大体80%のオーディンエンスがボスニアの人で、残りの人はセルビア、クロアチアから来てる。最近ではスロベニアから来てる人も多いね。ここ最近ではフランスやイタリアの人も徐々に増えて来てるよ。」

最近ではメディアによりボスニアの治安が危険になっていると騒がれているが、彼はそれらはうわさ話が膨らんだ結果だと言い、深刻には受け取っていなかった。

「また戦争や人種間での問題が勃発するような予感は無いよ。だけど、ボスニアの政治家の中には戦争時に権力を持っていた人間が多いけどね。彼らは相も変わらず恐怖をあおってるんだ。そうすれば自分たちに票が入るからね。メディアでは今にも戦争が始まるように言われてるけど、僕たちは全く信じてないよ。」

「今年の Neofest のチケットは一晩5ユーロで、出演者には様々な文化的背景を持っていて、音楽で強いメッセージを発している人達を集めたよ。今年はヒップホップ、フュージョン、エレクトロが多いかな?きっとみんなが楽しめるイベントだと思うよ。」

Neofest はボスニアの Banja Luka の城壁 にて6月19日〜21日の3日間にわたり開催された。当日の様子や、実際に行われた内容については Neofest Myspace よりチェックしてみてほしい。

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