international news _ 2006.06.19
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
アメリカのハウス・レジェンド Todd Terry が Skrufff とのインタビューに応え、彼が10代の頃を過ごしたブルックリンの悪名高きギャング・カルチャーについて話し、彼自身も、もう少しのところでギャングの世界に引きずり込まれるところだったと話した。
「誰の人生においても、危険信号を感じるときが一度はあると思っていてね。俺にもあったんだ。おそらく22年前かな。『お前は生きたいのか?それとも死にたいのか?』って考えされられるような出来事がね。そういうことなんだ。その危険信号にどうやって応えるかによって、その後の人生が決まっていくんだよ」
非常に影響力のあるハウス界のスターであり、最近イビザの El Devino で今夏に行われる Milk ’N’ Sugar のパーティー にレジデント
DJ として出演することが決定した彼は、彼の幼少時代がギャングによって支配されていたこと、それによって彼自身も地元の縄張りを守ることばかりに執着していたことを話した。
「小さい頃の夢は、自分の縄張りを支配することだった。そういう風に育てられたのさ。その縄張りのリーダーになって、みんな自分に従うか、自分より強い奴が出てきたら殺す。そういう精神を持って育てられたんだ」
「悪いことはいろいろしたよ。自分の縄張りの中だけでね。その中では何をしても良かったのさ。馬鹿げてるけど、そういうものだったんだ。全部力の問題なのさ。自分たちのしたいように道路をコントロールしたって、警察は何も言わない。自分たちが何者なのかを知って行動していたからね。そういう考え方だった。でも、もちろんそんなに人生は甘くないんだ。危険信号を受け取るまでは分からないことだけどね」
現在でも地元のコニーアイランドやベイリッジを車で通ると、回りから尊敬のまなざしで見られると話す Todd (「彼らは俺がどんな経験をしてきたかを知っていて、彼らの仲間の中で成功した人がいることが嬉しいのさ」)は、音楽の道を選んだことに少しの後悔もないと話した。
「俺が選んだのはそういった類の人々と関わらない道だった。ああいう類の人々と絡んでいても、何も残らないんだ」
「いくら悪さしてお金を稼いだとしても、そのすべてを使い果たすことは出来ないんだ。警察に捕まったり、トラブルに巻き込まれることなく人生を謳歌した人物なんて見たことがないよ。やくざでも売春でも、なんでもさ。そういったビジネスで成功した人を見たことがないんだ。その一方で、音楽ビジネスで成功した人の例は知っているから、そっちを選んだというわけさ」
Todd Terry は 6月25日に El Divino で行われる Milk ‘N’ 2 Sugar のオープニング・パーティーで Cassius
とCJ Mackintosh とプレイを予定している。
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