international news _ 2005.06.28
Text by H.Nakamura (HigherFrequency)
およそ12万枚ものチケットがたった3時間で売り切れ、その後もオークションなどで10万円を超える値段で取引がされるなど、例年以上のフィーバーが続いていた Glastonbury Festival。今年の開催はどうやら、初日に降った嵐のような大雨のため、大波乱の幕開けとなったようだ。
会場であるサマーセット州一体を暗雲が包み込んだのは、開催日初日にあたる24日金曜日の早朝。それから3時間ばかりのあいだ猛烈な勢いで降り注いだ雨は、会場内の至るところに大きな水溜りを作り、特に低い位置にある場所では他の場所から泥水が一気に流れ込んだため、キャンプを張っているテントの3分の2が水に浸かってしまうほどの状態になってしまったという。午前11時頃にはこの雨もようやく小康状態となり、その後は晴天が広がり始めたのだが、この雨の影響で各ステージは軒並み大きなダメージを受け、最も被害が大きかった Dance Valley のラウンジ・スペースは完全に閉鎖。また、メインの Pyramid Stage、Jazz World Stage も雨による電気系統の故障で、The Subways や The Dead 60s といった早い時間に出演する予定であったアーティストのパフォーマンスが軒並み中止に追い込まれるなど、まさに初年度のフジロック・フェスティバルを彷彿とさせる幕開けとなってしまった模様だ。
その後はステージ裏方組の大奮闘の甲斐もあって徐々に混乱から回復し、土曜日には主催者の Michael Eaves も「まぁ、長靴を履いてればそれほど問題じゃないでしょ。むしろ、太陽のおかげでみんな無気力になってしまったような気がするよ」とジョークを飛ばせるほどに。その後はあの雨が嘘だったかのように晴れ渡った空の下、とくに大きな混乱もなく、トップ・スターによる夢の競演が大勢の観客を前に繰り広げられていったと伝えられている。
この Glastonbury Festival は、主催者の Michael が持つ私有地にて開催されていることもあって、既に発表されている通り、土地のダメージからの回復と Michael 自身の静養のため、06年は開催が見送られることになっている。しかし、Michael の口からは07年の出演アーティストを匂わせる発言も飛び出すなど、ファンの間では早くも再来年の開催に向けての期待が高まっているようだ。
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