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international news _ 2007.07.18

Dave Clarke - 幸せは簡単には手に入らない!

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji

UK テクノ界のドンこと Dave Clarke は今週 Skrufff とのインタビューで、DJ としての大成功について語るとともに、現在の生活について「満足している訳でもないし、不満がある訳でもない。ただハッキリした目標があって、充実したバランスの良い生活を送っている」と話した。

飛行機とスポーツカー好きで知られる Dave だが、先日 Danny Rampling が「リッチになっている自分を想像することで、実際に金持ちになれる」とコメントした件について、「イギリスの学者 Powdthavee も言っていたように、『気持ちの持ち方一つで幸せは手に入る』と思っている人たちに同情する」と語っている。

「裕福な家庭に生れた人以外は、欲しいものが手に入る=幸せと考えがちだし、それも仕方がないと思うよ。ただ持ってる物が少ない人ほど、欲しいものを手に入れるためにがむしゃらになるものさ」

更に彼はこう続ける。

「偏見の固まりとも言えるマンチェスターのコメディアン Bernard Manning の死亡記事をこの前新聞で読んだんだけど、彼の生き様は「有名になって金持ちになりたい」と思ってる DJ と似ている部分があるね。彼らは有名になればつまらない生活から抜け出せると思って、名声を追い求めるのさ」

「僕は凄く有名でも、悪名高い訳でもないし、それに名声を獲ようなんて思っても無いよ。有名になったところでどうしたらいいか分からないしね。そう行った意味でも、今は上手い具合にバランスが取れてるんじゃないかな」

なお、’04年に BBC が行ったインタビューでは「葉巻も吸うし、スポーツカーや黒い服が大好きだけど、それ以上に大切なものがある」と語っていた Dave だが、最近ではすっかり落ち着いたようだ。

「12歳の頃はフェラーリを乗回すことが一番の夢だったけど、今僕の人生で一番大切なのはフェラーリじゃないね。たまにレンタルして乗るのは楽しかったけど、でも哲学書『ステータスの不安』を読んでからはフェラーリに乗ることが何の意味もないってことに気づいたよ」

『ステータスの不安』の著者である Alain de Botton 氏は「人は他人から尊敬されることを本能的に求めており、そして何よりも屈辱をうけることを恐れている」と述べている。Botton 氏は著書の中でこう語る。

「人は比較的手に入りやすい難しくない地位を獲ることには、それほど心配はしないものです。昔と違って現代では、生まれた時から地位や身分が決められている階級社会以外では、頑張って努力すれば誰でも自分の望む地位や暮らしを手に入れることができるのです。ただ知識不足のためにミスを犯したり、また不景気等で失敗することがあるため、人は余計な心配をしてしまいがちです」

「そしてそういった失敗が屈辱に繋がって行くのです。屈辱を受けることで、自分の価値を他人は理解してくれないと思いこんでしまい、またそういった経験から、人間は成功を収めている人を見るとつい嫉妬をしてしまうのです」

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