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Syd Barrett

international news _ 2006.07.21

Pink Floyd のレジェンド - この世を去る

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)

‘60年代を代表するサイケデリックなパイオニア Syd Barrett が、糖尿病の合併症で先週60歳でこの世を去った。Pink Floyd の創始者は、ドラックの過剰使用で精神病に陥り、事実上35年もの間、隠遁生活を送っていたことで有名であったが、音楽史に大きなインパクトを与えた人物であった。

Guardian は、Syd がバンドを去った当時のことを「彼のリタイアは、例えば The Rolling Stones 全盛期の‘64年に Mick Jagger が両親と静かな生活を送るためバンドを離れてしまうのと同じくらいのダメージを与えた」と記したものの、残されたバンド・メンバーは彼の死に追悼の意を払った。

「私たちバンド・メンバーは必然的に Syd Barrett の死に憤りと悲しみを覚えている。Syd は初期のバンドを導いた人物であり、これからも私たちをインスパイアし続ける伝説であり続けます」

エレクトロ・ミュージックのパイオニア Mancunian John Foxx も同様に興奮した様子で Skrufff に「過去へ追想をめぐらせれば、Syd Barrett というアーティストがどれほど重要であったかを思い知らされるはずだ」と語った。

「中心から微かにずれたものや、イギリス中のポップでないものすべてが彼の領域であり、空間だったんだ」

‘60年代にはよくマンチェスターからロンドンまでヒッチハイクをして Pink Floyd のショーを観に行っていたと言う彼は、Alexandra Palace で行われた Technicolour Dream にも参加しており、エクスペリメンタルな音楽を追求するという意味でも、Pink Floyd には、非常にインスパイアされたと話した。

「彼と比べられる人はいないよ。少なくともエキセントリックな意味では、彼は多くの人のインスピレーションになったんじゃないかな。John Lennon のような有名人も含めてね」

「彼は John Lennon のような人々に、彼らの持つ奇抜さをすべて引き出すようなきっかけを与えたんだ。彼らがそれまでに出し切れていなかったようなものをね。普通のポップ・バンドの一員だった Lennon が、Syd Barrett という存在に出会ったことで The Beatles は突然の変貌を遂げて、全く違った方向に向かっていったのさ。エレクトロニック・ミュージックやサイケデリックといったほとんどのモダン・ミュージックはその時期にクリエイトされたんだ。Syd が Floyd にいた時にね」

そんな Pink Floyd も、パンクの全盛期には冷やかしの対象になったものだ。しかし、当時 “I Hate Pink Floyd” と書かれた Tシャツを着ていた 元 The Sex Pistols の Johnny Rotten も、最近では「あれはジョークだった」と発言し、Yahoo New にも「素晴しすぎて、嫌いになる奴なんていないだろ」と話した。

「Pink Floyd を嫌ったことなんてないさ。あれはジョークだったんだ。どうして Pink Floyd を嫌えると思うんだい?そんなの『フワフワのウサギちゃんを殺せ』って言ってるようなもんだよ」

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