international news _ 2007.01.25

ギターがＤＪを乗っ取る日！？

text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji

Time 紙よると、昨年１年間のエレクトリック・ギターとアコースティック・ギターの総セールスは約１００万本に達しており、 「今回のギターブームは、‘ヒップホップの終焉’を示唆している」 と報じている。

「イギリスにおけるギターの売り上げが伸びているのは、若者がDJ離れをしている証拠」 と同紙の Adam Sherwin 記者は指摘する。 「また、青春時代を思い出したいという理由でギターを買う親も増えているようです」

Sherwin 記者が 「ヒップホップ / DJカルチャーは近いうちに終わりを告げる」 と主張する一方で、ギター専門家George Gruhn 氏は 「今回のギター・ブームの発端は、若者ではなく青春時代を懐かしむ熟年ロック・ファンだと言えるでしょう」 とコメントする。 「裕福な高齢者が、世界的なビンテージ・ギター市場を賑わせているのです」

また Gruhn 氏は、’０４にはUSジャーナリスト Larry Meiners に次のように語っている。

「私たちの顧客の多くは、’４０〜’６０年代に生まれたベイビー・ブーム世代の方たちです。ビンテージ物の楽器を購入する ‘MTV世代’ は殆どいません。現在５７歳の方がベイビー・ブーマーの最高齢者のはずです」

今回の１００万本というギター・セールス数は、初めてターンテーブルの売上がギターの売上を上回った '９９年の約２倍である。ターンテーブルの売上が今後また伸びるかは定かではないが、 mp3 などのデジタル・セールスを見ている限り、ターンテーブルに明るい未来はなさそうだ。

プログレッシブ・ハウス界のスーパースター Jonh Digweed は、'０５年の時点で次のように語っていた。

「レコード時代が終わるのは時間の問題だろうね。最近ではほとんどのDJがCDを使ってプレイするし、ちゃんと動くターンテーブルを置いてるクラブに出逢えたらラッキーなくらいさ」