Peter Hook、The Factoryのオープンについて語る

international news_2010.02.08

Peter Hook、The Factoryのオープンについて語る

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Shogo Yuzen

マンチェスターの伝説的バンド・New Order のメンバーであった Peter Hook は、彼が新たにオープンするクラブ・Factory について彼の野心を語ってくれた。彼はクラブ経営が失敗 (以前の Hacienda のように）することや、自分の面目が潰れる心配は全くしていないのだという。

「全く心配なんてしてないよ。僕は立ち直りが早いし、二つの顔を持ってるとも言われてる。もう一つの顔だってあるかもね。僕がマゾかって？多分ミュージシャンはみんなそうなんじゃないのかな？それが良い音楽の糧になるんだ。痛みに重なる痛みなんて、望むところだよ。」

かつては Factory Records の本社だった場所に、３つのフロアを完備した新たなクラブが作られ、以前に彼がバンドメンバーと共に経営していた Hacienda と驚くほどに酷似している。インディー・ロックやダンスのパーティーが週６日で開催され、オープン一周目には Stone Roses の Mani や Happy Mondays の Sean Ryder も出演することが決定している。しかし、Peter Hook は彼の著書 "The Hacienda - How not to run a club" に綴られているような過ちは二度と起こさないと強調している。

「過去に Hacienda を経営した時に経験したような失敗は未だに犯していないんだ。前回は中古の車を買って、ゆくゆく問題になるであろうことに対して、全く何の措置も取らなかったような状態だった。今回は過去の経験を活かしてるし、スタッフにはクラブ経営に関して実践的な視点から物事を判断できる人が集まってるんだ。」

また、Hacienda は９０年代当時のマンチェスターのギャング達によって閉店へと追い込まれたが、今回はそれに関しても彼は楽天的な姿勢を見せている。

「今回はまた種類の違ったクラブだし、新しい客層を引きつけられるといいね。マンチェスター自体も良い変化を遂げたと思うしね。後は (Joy Division のドラマー) Steven Morris にクラブのセキュリティーを頼んでるよ（笑）。もしクラブにお客さんが来なかったとしたらどれぐらい営業を続けるかって? 今回は待って１５分だね。またバカなことはやりたくないからさ。」

Hacienda の経営によって彼が受けた試練と苦難をこと細かに綴った自叙伝を執筆した直後にも関わらず、また Factory を始めようと思った彼の理由は揺るぎないものであった。

「Tokyo Industries （UKのクラブ経営企業）の Aaron Mellor が、数ヶ月前にこのアイデアを聞かせてくれた時、『いいね。家に引きこもって、ケツを掻いてるよりは絶対にいいだろう。』って思ったんだ。その時は丁度本を出版してツアーをしてる時だったから、少し感傷的な気持ちになってたし、また Hacienda とは違うクラブで、ライブや、もっとインディーな音楽に焦点を定めるってことに魅力を感じたんだ。新しいクラブを開くことはマンチェスターの街にも、そしてここのミュージック?カルチャーにも良い影響を及ぼすと思ったし、何より昔の Hacienda の事務所だった場所でクラブを開くっていうコンセプトが決め手になったんだ。」

NEWS : Peter Hook がマンチェスターに新クラブ・THE FACTORY をオープン (2010/01/29)
NEWS : Peter Hook、Hacienda の金銭問題を告白 (2009/10/16)
INTERVIEW : Peter Hook (2006/04/15)
PARTY REPORT : K-SWISS presents K-SOUNDS Vol.2 feat PETER HOOK (NEW ORDER) (2006/04/15)