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international news _ 2007.02.15

次期大統領選、 US クラブ界に影響を及ぼす?

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji

共和党のラドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長が、’08年に行われる大統領選に向け、連邦選挙管理委員会に書類を提出した。アンチ・ナイトクラブ派として有名なジュリアーニ氏は、 FOX テレビのインタビューで 「勝つために参戦する」 と宣言しており、今後も保守政策を貫く意志を明らかにした。

‘93年から’01年にかけてのジュリアーニ政権時代、ニューヨーク・ナイトシーンが窮地に追いやられたように、今回の彼の出馬表明は、アメリカ全土のクラブ・シーンに多大な影響を与えるかもしれない。長年 NY で活躍するプロモーター / DJであり、 Satamile Records のオーナーでもある Andrew Price は、昨年活動拠点を NY からサンフランシスコに移し、 「ジュリアーニ政権こそが NY ナイトシーンを退屈にさせた諸悪の根源」 だと主張する。

「マンハッタンのナイトシーンは既に死んでるよ。ジュリアーニ前市長にズタズタにされ、そこに追い打ちをかけたのが 9.11 のテロさ。特別な許可を獲たクラブ以外で踊ることを禁止した‘風営法’が導入されてからというもの、多くの有名クラブが閉店してしまったよ」 と彼は Skrufff に語っている。

「ジュリアーニ政権は、新しい音楽を育むアンダーグラウンドな場所やシステムを崩壊してしまったのさ。政治家たちによって NY のカルチャーは潰されたようなものだよ」

レーベル運営だけではなく、 Adult、 Auteche、 Luke Slater などのビックネームをゲストに呼んで400本以上のイベントをオーガナイズしてきた Andrew は、 「こういったゲストを招聘してのイベントを今後マンハッタンで開催するのは難しいだろう」 と予測する。

「ジュリアーニ政下の ‘街の浄運動化’ と呼ばれる保守的な政策がニューヨークをダメにしたんだよ。彼らの言う ‘浄化’ とは、マンハッタンからナイトライフを抹消することだったのさ」

「ヤツらにとって大切なのは、音楽やアートといったクリエイティブな文化ではなく、金と不動産なのさ。ビックバーティーは全て潰されたし、パーティーをプロモーションする奴は刑務所はぶち込むって脅されたよ。実際に逮捕されたプローモーターもいるしね。才能あるミュージシャンやアーティストは、芽が出る前に刈り取られてしまい、そして仮に育てるとしても莫大な費用がかかるという状況に追い込まれてしまったんだ」

‘70年代後半ゲイクラブ Continental Baths のレジデント DJ として一躍有名になった NY ハウス界のレジェンド Frankie Knuckes は、昨年 Skrufff とのインタビューで 「NYクラブシーンとこれほど疎遠になったことはない」 と語る一方で、 「NYクラブシーンの縮小化は、ジュリアーニ政権以外にも原因がある」 と話している。

「NYのクラブシーンが消えてしまったのはジュリアーニ元市長のせいではなく、クラブシーン自体に問題があった」 と彼は指摘する。

「何ごとも極端になり過ぎると駄目になってしまうんだ。ドラックが絡むとなおさらね。そうなってしまうと、状況は改善されるどころか自滅するのがオチだよ。ニューヨークのクラブシーンはまさにそんな状態だったのさ。ジュリアーニがナイトクラブに規制を掛け始めた頃には、すでにシーン自体が消えかけてたんじゃないかな」

「今じゃ NY のクラブは閉店してしまったか、もしくは超アンダーグラウンドな場所に身を潜めてるから、シーンに精通してる知り合いが居ない限り見つけることは難しいだろうね」

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