international news _ 2007.02.14
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
かの有名ロックスター Ozzy Osbourne を父に持つエレクトロ・テック DJ Louis Osbourne は、 Skrufff とのインタビューで 「MTVで放送されているリアリティー・ショー 『The Osbournes』 は、プライバシーの侵害以外のなにものでもない」 と語った。
「僕の母親は父ととっくに離婚してるし、彼女はバーミンガムで平穏な暮らしを望んでるんだ。それなのにあの番組がスタートしてからは、カメラマンやレポーターが家までやってきて、母まで追い掛け回すようになったんだ。ヤツらは Ozzy の前妻のスクープを手に入れたいんだろうけど、僕たちからすればいい迷惑だよ」
「確かに父のおかげでオファーが来ることもあるけど、でもそれはホントに僕がやりたい仕事じゃないんだ。最近、音以外の理由でブッキングをされることが増えてきて困ってるのさ」
更に彼はこう付け加える。
「イベントのフライヤーやバナーに 『The Osbournes』 のロゴが載ってることがあるかと思えば、あるクラブのポスターには Paul Van Dyk や他の DJ の写真と並んで、僕の名前と父の写真が載ってたんだ。ホントいい加減にして欲しいよ」
現在ダブリンを拠点に活動する Louis は、バーミンガムの倉庫で行われていたアンダーグラウンド・パーティーでDJ キャリアをスタートさせた。その後、イビザのサンセットビーチで有名な Cafe Manbo のレジデント DJ としてプレイするようになったものの、それでも週のギャラは100ポンド(約2万2千円)だったという。
「正直なところ、人にチヤホヤされるのはあまり好きじゃないんだ。でもこれも有名人を父親に持った子供の定だろうね。 DJ になったのは、単に音楽が好きだからであって、けして名声や金が欲しかったからじゃないんだ」
「他人のようになりたいなんてこれっぽっちも思ってないし、僕にとって一番重要なのは、 DJ として認められることなんだ。たしかに成功することは素晴らしいと思うけど、プレッシャーと常に戦わなければいけないからね。僕はそれよりも楽しくて安定した生活を望んでるんだ」
名声や富に興味を持たない Louise と、 LCD Soundsystem のフロントマン James Murphy の考えは共通する部分がありそうだ。かつて James は、人気コメディー 『となりのサインフェルド』 の脚本チームに抜擢されたことがあったが、ギターとドラックをやりたいという理由で、そのポジションを断ったという。それから10年後、事務所の床にエアベットを置いて生活するようになって初めて、彼は自分が棒に振ったチャンスの大きさに気づいたようだ。 James は、ロンドンの Stool Pigeion 誌に次のように話している。
「当時の俺は住む家もないくらい貧乏だったんだ。だからそのことに気づいた時は 『ワォ。もしあの時脚本チームに入ってたら、今頃プロデューサーになって大金持ちになってたかも!』 って思ったよ。でももしそうなってたら、今頃とてつもなくイヤな奴になってただろうね。そして LA に住んで 『ハリウッド最高!』 って信じてたはずさ」
「ま、こうやって人生のどん底を経験したからこそ、人間味溢れる今の俺があるんだけどね」
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