international news _ 2006.02.03
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
エレクトロ / テック・プロデューサー Michel 'The Hacker' Amato がミニマル・シーンを「新たなエレクトロクラッシュ」と名付け、今巷でもてはやされているこのジャンルもエレクトロクラッシュと同様に、次第にその人気を下降させるであろうと話した。
「もちろん中にはいいレコードもたくさんあるよ。ただ最近はみんな揃ってミニマルばかりプレイしていて、驚くことに、ハード・テクノのDJやコマーシャル・ハウスのDJでさえミニマルをプレイしてる」
「それはミニマルが新しいブームだってことを表していて、セットに取り入れるのがクールだと思われているからさ。3〜4年前にエレクトロクラッシュに起こったことと同じだよね。瞬時にしてみんながエレクトロクラッシュに夢中になってしまった。そういったブームは瞬時に広がって、次の瞬間には違ったものになってしまう。そういうものなんだ。多くのアーティストが消えていってしまうのも時間の問題だね」
エレクトロクラッシュの波に乗ってその名を響かせ、今もなおトップ・アーティストとして活躍している彼は、ミニマルをひどく嫌っており、たまにミニマル DJ にずうずうしくリクエストをして困らせることもあると話した。
「DJブースには常に顔を出すんだ。酔ってる時は特にね。しらふの時はしないけど、酔ってる時に、そこで聴いてるセットが気に入らない時はブースまで行って違うレコードをかけるように頼んじゃうだ」
「以前 Vitalic とクラブにいてね。僕ら二人ともかなり酔っ払ってたんだ。そこで、名前は忘れちゃったけど、かなり知的なミニマル・スタイルの DJ がプレイしていてね。すごくつまらなかったんだ。だからブースまで行って、"もっと面白いトラックをかけてよ。Daft Punk とか Giorgio Moroder とか、何でもいいからファンキーなのをかけろ"って言ってしまったのさ。その翌日はちょっと後悔したね。あんなことするべきじゃなかったと思ったけど、やっぱり面白かったよ。その DJ にとってはちっとも面白くなかったと思うけどね」
「数週間前ベルリンにいたんだけど、どこに行ってもミニマル音楽ばかりで、パーティーではみんなが同じトラックをかけてるような状態だったよ。すごくつまらなかったね。3 時間も機械音ばかり聴いてられないよ。ドラッグをやってないと楽しめない音だね。ミニマルはすごくドラッグ的な音だよ」
The Hacker の "Traces EP" はPIAS から近日発売
Jonty Skrufff (JontySkrufff.com)
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