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international news_2009.04.28

DJは Heathrow 空港で悪夢を見る?

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Shogo Yuzen

エレクトロ・ポップスターの Calvin Harris は、5年前に新しくできたばかりのイギリス Heathrow 空港のターミナルで、アルバムを完成させるための時間稼ぎに彼のセカンドアルバムのデータを手荷物と共に紛失したと嘘をついたことを告白した。

「実際に彼ら (Heathrow 空港) が荷物を紛失したのは事実だったんだよ。だけどそこに僕のアルバムが入ってたっていうのは嘘だった。」と彼は Popjustice に話した。

「鞄の中にハードドライブを入れることなんて絶対ないんだけどね。けど、あの Heathrow の一件は嘘ではなかったよ。事実じゃなかっただけ。」

当時コロンビアレコードの代表者であった女性は彼のたった一枚しかなかったアルバムの紛失に対したったの750ポンドしか支払われなかったことについて、BBCにこう語った。

「新しい作品は値段の付けられるものではないのよ。これは考えるべき事件だと思うわ。何ヶ月もの労力がアルバム一枚には費やされているのよ。」

チルアウト界のグル Pathan and Infadels のフロントマンでありギタリストの Matt を含め、ダンスカルチャーのアーティストの中にはかつて Heathrow 空港での仕事で生計を立てていた者も多いそうだ。Pathaan は United Airlines の早朝シフトで働き、Matt は空港の窓の掃除をしていたという。

ロンドン北部の Tech House スターである Paul Jackson も Heathrow 空港での手荷物事故の後、旅路の悪夢に遭遇したという。

「レコードや大きなCDウォレットの入った、車輪付きのバッグを持ってたんだけど、スイスを離れる時にバッグの取ってが壊れてただのキャリーバッグになってしまったんだ。そこからの旅路は地獄だったよ。」と Paul は昨年の Skrufff とのインタビューで語っている。

「それまで車輪で引っ張っていたものを担いで、荷物をもらうバゲージクレームから駅へ行ったり、Victoria 駅で別の電車への乗り換えたりするのは悪夢だったね。家に着いた時にもうへたりこんで 『もう無理だ。もうレコードを運んだりするなんてごめんだ。』 って思ったよ。」

Paul はその後CDとダウンロードした電子ファイルのミックスに切り替え、15,000曲以上のMP3を集めた。

「バイナルをなくしても 『音楽中毒』 は軽くならなかったね。面白いよ。僕はヴァイナル中毒なんだって思ってたんだ。パッケージも含めて全部にね。だけど、実際はそうじゃなくてただ音楽に中毒になっているだけみたいだよ。」