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international news_2009.04.21

アメリカはまだスーパースター・フレンドリー?

Text by Yuki Murai (HigherFrequency)

当サイト上でも数年前からもはや常套句と化している 「スーパースターDJ時代は終わった」 発言 - 主にその主導国であったイギリスのマスコミによるもの - だが、どうやら大西洋を隔てたアメリカでは、ようやくそういった逆風が吹き始めたようだ。

Skrufff.com によると、アメリカの有名音楽ジャーナリスト Dennis Romero はわずか2週間程前に、『ドラッグに浸り、グルーピーからの賞賛、ゲストリスト、それに Myspace のコメントでつけあがっているようなDJはウンザリ』 といった趣旨の(我々にとっては少々今更感の強い)記事を発表。続いて LA Times の評論家達は、当地の有名クラブ Avalon の近頃のブッキングに 『見習いのようなDJ達にばかり部屋を使わせる一方、特にトランスをプレイするようなスーパースターDJ達が肩身の狭い思いをしている』 と発言。このようなさなか、Avalon の共同経営者の一人である Steve Adelman は 「スーパースターの時代は終わってはいない、これは進歩だ」 と、何とも曖昧なコメントをしている。

Paul Oakenfold をはじめ、近年、それなりに名前を売ったイギリス人DJ達がアメリカに移住するというケースが時折見られるが、もしかするとこれはエンターテインメント産業の中心地であること以上に、まだまだ自国よりは 『スーパースターDJ・フレンドリー』 な傾向が残っていることに由来するのかも知れない。

とはいえ、今年度のWMCにてトップの話題となった、お騒がせなセレブリティとスウェーデンのハウス・マフィア DJ との騒動 などをはじめ、そもそもがアンダーグラウンドな出自を持つクラブ・ミュージックと、現在のアメリカのメジャー・エンターテインメント・シーンとの相性には疑問が残る部分もある。Prodigy の Liam Howlett が、WMCのメイン・イベントとも言える Ultra Music Festival のクラウドの質に対してこのように発言している - 「あれはレイヴやパーティーなんてものじゃない。ただの休暇中の人々が集まってるだけで、なんの反応もなく、まるで死んでるみたいだ。あれなら、自分の家のリビング・ルームのほうがいいパーティーができる。」

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