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Creamfields

international news _ 2007.04.13

音楽フェスティバルは鬱の救世主

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji

イギリスの人気ダンスミュージック・フェスティバル Creamfilds の主催者James Barton は、Skrufff とのインタビューで今年のフェスの内容を語るとともに、「古代からフェスティバルはグループで楽しむ機会であり、また憂鬱な気持ちを取り除く存在であった」という Observer 誌の記事について次のようにコメントした。

「面白い考え方だと思うよ。言い換えれば『良い音楽を聴きながら友達と踊ることは、何事にも変えられない最高の瞬間』ってことだね」

Observer 誌のジャーナリスト Rachel Cooke によるこの記事は、パーティーの歴史を綴った話題の書籍『Dancing in the Streets 』にインスパイアーされたものであり、またフェスティバルは薬物治療にも似た一種の自己治療法だと彼女は語る。 「 Ehrenreich も書いているように、集団で楽しみを分かち合うという行為は、私たちのDNA の中に組み込まれているものなの。フェスティバルを体験したことのない人もまだ多いし、フェスに行かなくても生活はしていけるわ。ただフェスに行って友達と楽しむことによって、鬱や孤独から解放されるのよ」

また Observer 誌は、今年イギリス国内だけで約450のフェスティバルが開催されると伝えており、それに対しJames はこう語る。

「これほど多くのフェスが開催されるのは喜ばしいけれど、でもどれだけのフェスが生き残っていけるのかが心配だね。ダンスミュージックの人気が出てきて、みんながフェスに行き始めた時のことを思い出すよ。ただ新しいフェスのオーガナイザーたちは、フェス運営は金銭的にも時間的にもけして容易じゃないってすぐに気がつくだろうね」

「とはいえ、僕たちも今年から Knowsley Hall Music Festival という新しいフェスをスタートさせるんだ。The Who、Keane、Coral、Sutons、Madness、Joss Stones などの出演が決定していて、チケットも飛ぶように売れてるよ」

なお今年の Creamfileds には、現在のダンス・シーンを反映させ、Kelis、Chemical Brothers、Simian Mobile Disco、Groove Armada といったライブ寄りのアーティストも多く出演するようだ。また「チケットの値段や人気アーティストを呼ぶこともフェスを成功させるためには重要」だと James は言う。

「フェスを成功させるためには素晴らしいアーティストを呼べばいいんだ。そうすれば自然とお客さんはついてくるよ。ただ固定ファンを掴むためには、ワクワクするようなエキサイティングなアーティストを呼んで、定期的に開催することが必要さ。しかもお手頃な値段でね。フェスを続けて行くためには、オーディエンスの気持ちを考えることが必要なんだ。そうでないと、’90年代後半に失敗していったフェスの二の舞さ」

今年の Creamfield は8/25(土)にチェスターの Darebury にて開催。


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