international news _ 2007.04.09
text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
アメリカ出身のインディー/ダンス・バンド Rapture は「ニュー・レイヴが新しい(ニュー)ムーブメントかどうかは疑問だし、ロックとダンスをミックスさせたこのジャンルに大騒ぎするメディアもバカげている」とコメントしている。同バンドのドラマー
Vito Roccoforte は、オーストラリアの 3D WORLD 誌に笑いながらこう話す。
「インディー・ダンスはまだまだ人気だし、今でもオレたちのようなスタイルのバンドはたくさんいるよ。イギリスでは新人インディー・ダンス・バンドが次々とデビューしていて、彼らは自分達のことをニュー・レイヴって呼んでるんだ。言ってみれば、同じジャンルでも人によって呼び方が違うってだけなんだけどね」
また、ニューヨークの Village Voice 誌は、ニュー・レイヴを「‘90年代初頭に流行ったテクノのリバイバルで、そこにインディーロックの要素を取り入れたサウンド」だと定義しており、‘We
Are Your Friends’で一躍スターダムに躍り出た Justice こそがニュー・レイヴ・シーンのアイコンだと報じている。なお、Jusice のメンバー
Xavier De Rosnay は、この記事に関して少し疑問を感じているようだ。
「ニュー・レイヴが流行ってるのは良いことだと思うよ。ただオレたちのスタイルは‘ニュー・レイヴ’というよりも‘ニュー・ビックビート’じゃないかな」
一方、アメリカのオールド・レイヴ・シーンもメディアの注目を集めている。昨年 Kyle Huff によってレイバー6人が銃殺された事件の一周忌が、今週シアトルで行われた。この事件は、レイヴ終了後のアフターパーティーで起こっており、レイバーを狙った無差別殺人の生存者たちは、今でもショックと悲しみに打ちひしがれている。なお、Huff
はレイバーたちに対する嫉妬心からこのような事件を起こしたのではないかと見られている。
問題となっているレイヴをオーガナイズした Keith Salender は、地元新聞に次のようにコメントしている。
「これからもレイヴに対するスタンスを変えるつもりはないよ。レイヴ・カルチャーは『ピース、ラブ、団結、他人への思いやり』の精神で成り立ってるんだ。今後もレイヴでは知らない人に声をかけていくし、独りで寂しそうにしているレイバーと友達になって、彼らをパーティーにも誘って行くつもりさ。今までよりも注意深くなるとは思うけど、この事件が切っ掛けで自分の生活の一部ともいえるレイヴスタイルを変えることはできないよ」
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