international news _ 2005.04.01
Text by Hide Nakamura (HigherFrequency)
3月30日付けのニュースでもお伝えしたとおり、イギリス最大級の規模を誇るサマー・フェスティバル Glastonbury Festivalのチケットが、いよいよ今週日曜日から発売されるが、今回の開催では"Silent Disco"という非常に興味深い試みが行われることが、オーガナイザーのMichael Eavisによって明らかにされた。
これまでGlastonbury Festivalは、常に近隣住民からの騒音に対する苦情との戦いを強いられてきており、今年のライセンス発給にあたっても、地元当局から午前12時をもって音を止めることが厳しく条件として課せられている。その問題に完璧な解決策を与えるのがこの"Silent Disco"。深夜までの営業許可をもらっているにも関わらず、午前12時には音を止めなければならない3,000人収容のテント・エリアにおいて、何と来場者全員にワイヤレスのヘッドフォンが配布され、対外的には全く迷惑をかけることなく、夜通しパーティーを楽しむことが出来るという"驚くべき"企画が実施されることになったのだ。
これならば確かに周辺住民からの苦情は心配する必要はないのかもしれない。しかし、3,000人もの人間が、静寂の中ひたすら踊りまくっている姿というのもある種異常な光景だ。しかも誰もが経験したことがあると思うが、ヘッドフォンをしていると人間の声は大きくなるもの。DJのプレイする爆音はなくなるかもしれないが、その代わりに3,000人の発する絶叫が、かえって近隣住民の怒りを増幅させなければよいのだが…。
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