HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Steve Porter


Chris FortierのBedrockコンピレーション、Sander KleinenbergのEverybody、またFelix da HousecatのPlayboy :The Mansionなど、ダンス・ミュージック界の第一線で活躍するDJ/プロデューサーのコンピレーションに多数収録され、カミング・アップ・アーティストとして、長い間熱い視線を浴び続けてきたアメリカのDJ/プロデューサー、Steve Porter。その待望となる初のオリジナル・アルバムが、Chris Fortier の主宰する Fade Records から先日リリースされた。国内の発売も未定のままというこの作品であるが、これがとんでもない大傑作。日夜、我々のi-pod で鳴らない日はないというくらいの盛り上がりを示しているのだ!かなり局地的ではあるが…。

と、そんな作品の素晴らしさを予感してか、HigherFrequencyがマイアミに取材で訪れた際に、Steve とのインタビューを行うことが出来た。日本ではまだ輸入盤すら入ってこないような知名度だが、本国アメリカでは既に赤丸急上昇といった感じのアーティスト Steve Porter。マイアミ・スペシャルの第二弾としてそのインタビューの模様をお伝えしたい。

> Interview & Photo : Matt Cheetham (HigherFrequency) _ Translation : Kei Tajima (HigherFrequency) _ Introduction : H.Nakamura (HigherFrequency)

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HigherFrequency (HRFQ) : マイアミ(WMC)はどうですか?

Steve Porter : いい感じだよ。WMC は今回で6回目なんだけど、毎年スゴさを増してるような気がするな。今年は特にクレイジーだよ。何といっても自分たちのパーティーがあるしね。アルバムも今年リリースしたばかりだし…

HRFQ : "Homegrown"ですね。

SP : そう。そのおかげで今年の WMC は特にヤバイことになってるんだ。

HRFQ : 今までの中でもベストなWMCとなりそうですね。

SP : 確かにそうだね。プロデューサーいう立場からしても、そう言えると思うよ。初めの数回って、ただ 「宣伝しまくる」って感じで、出来るだけいろんな人に会おうとするものなんだけど、マイアミに慣れた今では、自分なりのやり方が分かってきたし、誰に話をしたらいいかも分かるようになっていたんだ。それに、キーパーソンたちはみんなギグを見に来てくれるし、必要な音も集まってくる。今年はそういった全ての要素がバッチリ合わさったって感じだね。

HRFQ : マイアミは音楽業界にとって一番重要なイベントだと思いますか?それとも…

SP : そうだね…僕にとっての WMC は、ダンス・ミュージック界の新年。このカンファレンスからまた新しいダンス・ミュージック年がスタートするって感じなんだ。

HRFQ : WMC の他に、音楽業界にとって大事なイベントは何だと思われますか?

SP : う〜ん…そうだね、ラヴ・パレードとか、あとフランスの…

HRFQ : MIDEM ですね。

SP : そう。それだね。でも、MIDEM には一回も行ったことがないんだ。それに、ラブ・パレードみたいに、何百万人って人が一箇所に集まるなんてイベントも素晴らしいけど、やっぱり WMC が一番大きな役目を果たしてると思うね。

Steve Porter Interview

HRFQ : 最近リリースされたアルバム"Homegrown" について話していただけますでしょうか?

SP : いろんな音とカラーの集大成とでも言うべき作品で、自分の楽曲をのみを使ってDJミックスをつくった感じかな。正直なところ、最近のミックスCDのシーンは飽和状態にあると感じていたんだ。だから、今こそ自分はDJであって、しかもアーティスティックで表現に富んでいるということを示すべきだと思ったのさ。評判がものすごくよくて、Fade Records もすごく喜んでるよ。僕自身、こんなに反応があるとは思ってもみなくて、あまり期待しないようにしてたんだけど、幸運なことに今のところすごく好評みたいだね。

HRFQ : 今年はどんな活動をされる予定ですか?

SP : アルバムのリリース・ツアーで、夏にかけて世界中を回る予定さ。その後は次のアルバムに向けて制作活動をスタートさせるって感じかな。今は平日を利用してリミックスを何点かやっているんだけど、夏が終わったらいよいよ次のアルバムに向けて本格的に動き出すんだ。忙しくなるよ!

HRFQ : 今どんなリミックス作品を手がけられているんですか?

SP : Wally Lopezの"I'm Coming to London"っていう曲のリミックスをやっているよ。今までにスペインのアーティストとは一緒に仕事をしたことがなかったんだけど、今回のリミックスで、彼らともつながりが出来た感じがするね。

HRFQ : 今後リミックスしてみたいアーティストはいますか?

SP : そういうのって、突然出てくるものだと思うんだ。その音のパーツを聴いて、ミックスして何かを加えてみたいと感じる…そういうクリエイティヴな直感から生まれるんだと思う。その音を聴いて、頭の中がアイデアでいっぱいになって来るようだったら、リミックスをするべきだと思うんだ。でも、たまにそうやって浮かんだアイデアがきっかけで、自分自身のトラックが完成する場合もある。まぁ、そういう場合は、そのアイデアをリミックスには使わなかったりするんだけどね。

HRFQ : 依頼を断ったことはありますか?

SP : あるよ。ツアーとか時間の問題でね。だけど、来る依頼のだいたい85%くらいは受けるようにしてるよ。

HRFQ : さっきツアーがあるとおっしゃっていましたが、どの辺を回られるのですか?

SP : 北アメリカを回って、6月になったらヨーロッパ、アジア、オーストラリア、それに南アフリカも回る予定だよ。

HRFQ : 日本に来る予定はありますか?

SP : 日本にも行くよ。たぶん7月かな…

HRFQ : どのクラブですか?

SP : それはまだ分からないんだ。

HRFQ : 今までに日本でプレイしたことはあるんですか?

SP : あるよ。一回だけ。確かクラブの名前は…W…

HRFQ : Womb?

SP : そうだ、WOMB っていう名前だったね。あれは2年前だったかな。世界中を旅して、音楽好きな人々に会うのってかなりエキサイティングだよね。自分を高められる、いい経験になってるよ。

HRFQ : 楽しいツアーになりそうですね。

SP : 素晴らしいツアーになると思うよ。長くなりそうだけど、どれだけ続いても永遠に 疲れることがなさそうな気がしてしまうんだ。

HRFQ : どこでプレイするのが一番楽しみですか?

SP : オーストラリアでのプレイがすごく印象深かったな。メルボルンやシドニー、パース…すごく楽しみだよ。オーストラリアでは本当にいい人たちばかりに会うんだ。彼らが他の国の人々より優れているってわけじゃないんだけどね。とにかく、今回のツアーは楽しみさ。長いツアーになるし、世界を見て回るチャンスだと思っているよ。

HRFQ : ありがとうございます。最後の質問です。マイアミに来たら、これは絶対にするべき!ということは何ですか?

SP : WMC以外にマイアミでするべきこと?う〜ん、何だろう…難しいな。

HRFQ : 例えばいいイベントとか?

SP : いいイベント?だったら、やっぱり…ちょっと恥ずかしいけど "Space" へ行けって感じかな。(Steve) Lawlerでも、Sander (Kleinenberg)でも、(Danny )Tenagliaでもいいんだ。やっぱりそれが典型的なマイアミ経験と言うべきものだと思うしね。あそこではいつも何かが起こってる。クレイジーな人がいっぱいいて、面白いよ。

HRFQ : どうもありがとうございました!

SP :こちらこそありがとう。

End of the interview

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