HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

ミニマル的なグルーブを持ちながら独特の浮遊感を持った特長的な楽曲で知られるフランスのテクノアーティストShonky。Higher-FrequencyではこれまでもFreak n' Chicをはじめ、Crosstown RebelsCocoon RecordingsMobileeといった名門レーベルよりリリースを重ねてきた彼がニューアルバム“Time Zero”を発売したタイミングでインタビューをすることに成功。自身のサウンドの由来や、盟友Dan Ghenaciaとの出会い、Freak n’ Chicから最初のリリースが決まった経緯など貴重な話を聞かせてくれた。

Interview & Translation : Ryo Tsutsui (HigherFrequency)

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HRFQ : ニューアルバム“Time Zero”についてお聞かせください。

SHONKY : このアルバムは制作に一年弱ぐらいかかったんだけど、今回意識したのはどの曲も明確なストーリーを持ったものに仕上げたいということたったんだ。実際はっきりとしたビジョンを持つことは難しいし、即興というのは楽しいものだけど、今回のアルバムでは目指したい方向性がはっきりしていたからそうしたんだ。それにアルバムの曲がこれまでにリリースしたEPとも音楽的に整合性があるようにしたかったんだ。同じムードを保って、空間的でディープでグルーヴィーにしたかったんだ。今回の作業を行なうのにこれまでの自分の音楽的な知識やルーツを全て出したと思うよ。そういった作品を出すのが早すぎるんじゃないかなんて考えもしなかった。僕にとってはまさにそうするのが適当なタイミングだと感じていたんだ。だからといってこれから2度とアルバムを作らないという意味ではないけどね。

HRFQ : この作品はデトロイトテクノの要素もあり、サイケデリックハウスの感覚もありますね。こういったサウンドはパリではポピュラーなスタイルですか?それともあなたは新しい道を開拓しているのでしょうか?

SHONKY : それは友達の影響が大きいと思うな。僕がDJを始めたときサンフランシスコ、シカゴ、デトロイトなんかの楽曲がすごく好きだった。僕が17歳のころで、パリ中のクールなパーティに行っていたんだけど、その中で当時みんながウワサしていたbatofarというアフターパーティがあったんだ。パリにあるほかのべニューとは別格という話で、僕もいってみたんだけど、すばらしかったよ。音楽は新しくて、聴いたことがない感じだった。僕はほとんどのFreak n chicの仲間とそこで出会ったんだ。エネルギーがすごくて、そこでプレイしていたのがDanだったんだ。そこで始めてDanがプレイしているのを聴いたんだけど、今でも覚えているよ。すでに彼は今の僕らに通じるテイストのサウンドをプレイしていたんだ。

HRFQ : あなたは最初、どういうきっかけでFreak n’ Chicとサインすることになったんですか?ただ単に毎晩Dan Ghenaciaのパーティにいっていたことでリリースが実現したんでしょうか?

SHONKY : 今もいったように僕はよくDanのアフターパーティにいっていたんだけど、だんだんと仲良くなっていったんだ。僕はアドバイスが欲しくていつも彼に自分の曲を送っていたんだけど、そしたらあるとき彼が僕の音楽をすごく気に入ってEPとしてリリースすることにしたんだ。それが2005年のことだよ。

HRFQ : あなたは今25歳で最初のリリースが2005年、23歳のときですよね。多くの仕事では25歳は若いとされていますが、ダンスミュージックシーンではもしろ遅咲きととらえられることもありますよね。年齢が関係あると感じることはありますか?

SHONKY : あまり年齢のことは考えたことがないな、むしろ大事なのは自分がその作品に誇りを持てたときにリリースするということじゃないかな、どんなに時間がかかってもね。僕は最初DJで、それからプロダクションを始めたんだけど、特に習ったわけでもなかったからそれなりに時間がかかってしまったのかも知れないね。

HRFQ : あなたは大学で数学を習われていたようですが、それは何かの形であなたの音楽に影響を与えていると思いますか?

SHONKY : 僕は音楽と数学はマッチすると思っているよ。数学は構造を割り出してくれるものだし、音楽を作る際にも色々な面でやりやすくしてくれると思う。実際音楽の中にもたくさんの数学的な要素を見つけることができるよ。

HRFQ : あなたは“Time Zero”のリリースにあわせてかなり多忙なツアーをおこなっていますが、日本へは来日なさいますか?

SHONKY : 今のところ特にスケジュールは決まっていないんだけど、是非日本には行きたいと思っているよ。日本のことは色々な人からたくさん聞いているからね。

End of the interview

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