HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Yukihiro Fukutomi

NYブルックリンから彗星のごとく現れ、 Prefuse 73 の最新作 "Preparations" のリード・トラックにもフィーチャーされていた注目のバンド School Of Seven Bells。現代版プログレ・バンド Secret Machines の Benjamin Curtis と、 On!Air!Library! の Alejandra と Claudia による双子のデヘサ姉妹による3ピース構成で、’08年には名門レーベル Ghostly International と契約し、コンピレーション "Ghostly Swim" に参加。そして待望のファースト・フル・アルバム "Alpinisms" をリリースし、US/UKのみならず、世界中のロック、ポップ系からポストロックやエレクトロニカ、クラブ系のリスナーにまで幅広く受け入れられている。そんな注目バンド School Of Seven Bells が、今年の大晦日に行われる Unit カウントダウン・パーティーにゲスト出演することが決定。1年の中で最大級に盛り上がる重要なステージを担当することとなった彼らにインタビューを行うことができた。

Interview & Translation : Oshi Kunii (Plancha / Art Union) _ Coordinated by Seiji Hitomi (HITOMI Productions)

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School Of Seven Bells - Promo movie

Oshi Kunii : School of Seven Bells の3人は最初どのように出会ったのですか?今まで、 SOSB とシークレッ ト・マシーンズの活動が重なっていたことはありますか?また、バンドをクリーンに移ること はできましたか?そして、何があなたをシークレット・マシーンズから脱退することに拍車を かけましたか?

School of Seven Bells (SOSB) : アレハンドラとクラウディアは元々 "On!Air!Library!" というバンドでプレイしていて、彼女 らがシークレット・マシーンズと共に参加した’04年のインターポールのツアーで彼女達と 出会ったんだ。アレハンドラが夜中の3時に PBS をみていたらちょうど80年代に南米に存在し てかもしれないという伝説のスリ養成学校 「School of Seven Bells」 に関する番組をやってい た。僕達のバンド名はそれが元になっている。

セヴン・ベルズのアイデアは7つの個性と7つの音楽的側面が1つに統合されたものなんだ。 そのアイデアは新しい視野から曲を書き始めるためのすばらしいインスピレーションのように 思えた。そのアイデアはそのままになっていたんだけど、僕たちはツアーの後に会って、この3 人の間に僕達がこれまでしてきたことを超える確かなケミストリーがあることを確信したんだ。

翌年アレハンドラはソング・ライティングに時間を費やし、そしてその多くが SOSB の根源にな った。クラウディアは "Cloud Mireya" というユニットで、「Singular」というアルバムを作り、 それは EasternDevelopments からリリースされ、そのツアーの間ベンジャミンは MichaelRother (from Neu! and Harmonia) とのコラボ・ライヴ・プロジェクトで、UKとUSでショーを 行ったんだ。ベンジャミンは’06年いっぱいシークレット・マシーンズのツアーに参加す る責任を果たし、 "School Of Seven Bells" を結成した。

‘現在進行形であるかどうか?’という創造性の違いが、シークレット・マシーンズからの脱 退に最終的な拍車をかけたんだ。

Oshi Kunii : 「Alpinisms」はどのようなプロセスでレコーディングされましたか?どれくらいの時間を要し ましたか?また、プロデュースは誰がおこなったのですか?

SOSB : 「Alpinisms」は気軽にスタートしたんだけど、先に進んでいくのは本当にハードだったんだ。 プロデュース、ミックスのすべてを自分達で行った。レコーディングは’07年の夏にブルック リンの自分達のスタジオでゆっくりとはじめた。そして’08年4月に完成した。今年に録音し たものが大半を占めているよ。

僕達はすべての時間をレコーディングしていたわけではなく、時々曲を書く手を休め、アイデ アを練り直したりもした。僕達の音楽は多くの異なった背景をうまくはめ込むことができるよ うに思えた。初期の楽曲では、UKでの7インチ・リリースのために、ロビン・ガスリーによっ てリミックスされたり、別の楽曲は Prefuse 73 のシングル、 "TheClassof73Bells" のためにリ ミックスされたりと。 Blonde Redhead や Prefuse 73、 Blank Blue 等とのツアーの後、それらの 相反する音楽すべてが僕達にはうまくはめ込めるように思え、喚起させられた。そしてできた 僕達の音楽はそれらすべてが共存しつつも、まったく異なった音楽だったんだ。

自分達のライヴ・ショーをサウンド・システムに通したような音を聴きたかった。僕達は 「Alpinisms」でそのサウンドを実現することができた。 Alpinisms の楽曲はとてもめまぐる しく展開する。それらは様々なポイントで様々な色を映し出すからだ。僕達の創作プロセスに 外部からの影響がないことが、想像した音を作り出すことに不可欠だったんだよ。 (Sempiternal/Amaranth でブロンド・レッドヘッドのシモーネがドラムを叩いていることを 除き)

Oshi Kunii : バンドの大まかな経歴を教えてください。

SOSB : まず’07年の3月に最初の7インチをUKの Sonic Cathedral からリリースした(「My Cabel」 の初期ヴァージョンとロビン・ガスリーによるリミックス)。そして9月に BlondeRedhead と一 緒に最初のツアーを行い、 Table Of The Elements から12インチをリリースした。そして10月 に、 Prefuse 73 とのコラボレーションとなる、「The Class of 73 Bells」のシングルが Warp からリリースされ、12月に Prefuse 73 と一緒にツアーしたんだ。そして’08年4月に、 SuicideSqueeze から "Silent Grips/Used To" の7インチをリリースして、5月に Ghostly International と Adult Swim によるコラボレーション・コンピレーション「Ghostly Swim」に参加した。

Oshi Kunii : グループとアルバムに影響を与えたものはありますか?

SOSB : 歌詞はメンバーそれぞれの個人的な経験と想像を混成したものだ。ルネ・ドーマルは叙情的か つ概念的にバンドへ影響を与えている。音楽性はリズム、ヴォーカルそしてテクスチャー、こ れら3つのコンビネーションに大きく影響される。

影響を受けたミュージシャンのリストは長くなってしまうし、、僕達の音楽が実際にどう聞こえ るか?とは関連していないかもしれない。けど僕達は TotoLa Momposina、 Gentle Giant、 Debbie Deb のようなヴォーカルや、 My Bloody Valentine、 Gas のようなテクスチャー、そして 僕達が良いと思うビートを融合して、ある種のコネクトを見つけることに興味を持っている。

Oshi Kunii : “Alpinisms”とは何ですか?

SOSB : アルピニストとは、ロープまたは酸素の使用なしで山を登る観念の登山家グループで、それ以 外の登山方法では山に失礼であると信じている純粋主義者。タイトル「Alpinisms」はレネイ・ ドーマルの未完の小説「Mount Analogue」からインスパイアされたものだ。そこでレネイは Analogical Alpinism について言及している。彼は山に登る芸術と、 Alpinism を定義した。そし て動作の中で知識を完成していくことを芸術と定義し、そして、彼は人生を芸術と定義した。

「Alpinisms」は登山歌集だ。

End of the interview


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