Adam Freelandなどと古くから活動を共にし、まだブレイクスと今では呼ばれるサウンドがほんの小さな水の滴りだった頃からシーンに関わってきたRennie Pilgrem。その小さな滴りが大きな河のうねりとなって世界各地をほとばしるにつれ、彼の名声もどんどん上昇し、今ではブレイクス・シーン生みの親の一人として大きなレスペクトを受けるトップDJ/プロデューサーである。
先日、デビューアルバムから4年ぶりとなるオリジナル・アルバム"PILGREMAGE"をリリース。印象的なジャケットとよりリスニングよりの内容で大きな評価を集めつつあるこの作品を引っさげ、Rennieは現在プロモーションをかねてのヨーロッパ・ツアーを行っている最中だ。そんな彼にHigherFrequencyがEmailインタビューを実施。近況や最新作などについて話を聞いた。
> Interview : Matt Cheetham (HigherFrequency) / Translation : Kei Tajima (HigherFrequency) _ Introduction : H,Nakamura (HigherFrequency)
HRFQ : ニュー・アルバム"Pilgremage"をリリースされたばかりですが、今回アルバムを制作するにあたってのコンセプトや、デザイン面で気を配られた点などはありましたか?
Rennie Pilgrem : 音の面では、僕の好きないろいろなブレイクスのかたちを表現したかった。デザインはPilgrim風に少し冗談っぽくしたつもり。
HRFQ : 今回のアルバムでは多数のアーティストとコラボレーションなさいましたが、その他に将来的に一緒に仕事をしたいアーティストはいますか?
Rennie Pilgrem : 今度のニュー・トラックはBLIMとUberzoneと一緒に制作するから楽しみだよ。それに、多分Chickabooのためのトラックもプロデュースすることになると思う。
HRFQ : あなたが今までに手がけられた作品の中で一番気に入っているものは何ですか?
Rennie Pilgrem : "Attention"が特に気に入ってるかな。僕のルーツが表現されてるトラックだし、ライヴ・ミュージシャンの演奏したSaxとDouble Bassの音が入ってるしね。
HRFQ : リミックス作品の中ではどうですか?
Rennie Pilgrem : Zeroの"Emit"だろうね。Ferry Corstenの"Rock Your Body"も捨てがたいけど。
HRFQ : 最近ロンドンで最大規模を誇るフリーのブレイクス・イベント"HUM"を再始動されましたが、いかがですか?これからどんなことをHUMで行っていくつもりですか?
Rennie Pilgrem : すごく上手くいってるよ。毎回1000人以上入ってる状態で、今後はUK中をツアーして回って、将来的には世界的なツアーもやりたいと思ってるんだ。イベントを始めてもう3年になるけど、すごくスペシャルなイベントに成長したし、ロンドンでも一番のブレイクス・イベントと言えるんじゃないかな。
HRFQ : 今までにどんなアーティストから影響を受けてきたのですか?
Rennie Pilgrem : Uberzone、BLIM、Tipper、Icey、Freq Nasty 、Uptown Connection、Meat Katie、Koma & Bones、J.D.Sなどのオリジナルなニュー・スクール・ブレイクスのアーティストと、クールなトラックをクリエイトするアーティストたちみんなだね。
HRFQ : どんな影響があって現在のあなたの音楽的なセンスが形成されたのだと思われますか?
Rennie Pilgrem : Prince、Stevie Wonder、Miles Davis、War、Was Not Wasそれに、ファンクがベースになった音楽をやってるバンドかな。
HRFQ : あなたにとって、自分の音楽キャリアを大きく進歩させたと思われる出来事は何でしたか?
Rennie Pilgrem : Ellis Deeに出会って、彼とNick Scott やRichard Thakeと一緒にユニット"Rhythm Section"を組んだこと。10年たった今もまだ続いてるTCRを始めたこと。
HRFQ : あなたのレーベルTCR Recordsは、世界中でもよりすぐりのブレイクス・アーティストを抱えていらっしゃいますが、今後も主にブレイクスのみを取り扱っていかれるつもりですか?それとも、他の音楽ジャンルも加えていかれるのですか?
Rennie Pilgrem : 基本的に僕の音楽はブレイクスとファンクがベースの音楽なんだけど、おもしろいものなら何でもいいよ。ファンキーじゃなくちゃダメだけどね。
HRFQ : 来年のTCRの動きを教えてください。
Rennie Pilgrem : J.D.S.のアルバムをリリースするんだけど、すごくエキサイトしてるんだ。それに来年はTCRの100番目となるトラックをリリースするから、それを記念して何かスペシャルなことをするつもりだよ。
HRFQ : 最近になってブレイク・ビーツというジャンルが、以前にも増して真剣に扱われるようになったのはなぜだと思われますか?
Rennie Pilgrem : ダンス・ミュージックの中でも1つの大切なジャンルとして人々に認識されるようになったし、誕生してもう20年近くも経つエキサイティングなハウスの進化した音楽だから。それに、音的にいつでもフレッシュで興味を引く要素をたくさん持っているから。
HRFQ : ブレイクス・シーンの次なるスターは誰ですか?
Rennie Pilgrem : Atomic HooliganやKraymon、Rogue Elementかな。
HRFQ : 最近ではFreq Nastyがマルチ・メディアをベースにしたライブ・セットを行っていますが、あなた自身もセットにヴィジュアル的要素を組み込むことを考えたことはありますか?
Rennie Pilgrem : そうだね。でも個人的にはきちんとライブ・パフォーマンスをすることに重点を置くほうが大切かな。
HRFQ : 最近のDJツールを教えてください。
Rennie Pilgrem : ターンテーブルにCDプレーヤー。それに最近ではAbleton Liveも使ってる。
HRFQ : 年末の予定と、年始の予定を教えてください。
Rennie Pilgrem : 今はプレイステーションのゲーム用のトラックをつくってるんだ。それから多分ミックスCDもコンパイルするし、次のアルバム制作もスタートしたいな。
HRFQ : 今年のNYEはどこで過ごされる予定ですか?
Rennie Pilgrem : 家族とコーンウェルで過ごすよ。
End of the interview
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Intl News "Rennie Pilgremのヨーロッパ・ツアーの詳細が明らかに" (2004/10/05)
RENNIE PILGREM / PILGREMAGE ディスク・レビュー
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