新世代ハウスクリエイターの旗手として、目覚ましい勢いで活動の場を広げている DJ/プロデューサー、Kentaro Takizawa が29歳の若さにして、既に4枚目のアルバムとなる本作 "Big Room" を携えて、遂にエイベックスの tearbridge records からメジャー・デビューを果たす。小学6年生で初めて耳にしたハウス・ミュージックに衝撃を受けて以来、まっしぐらに音楽の道を歩んできた彼が、本作 "Big Room" に込めたハウス・ミュージックとクラブ・シーンへの思いと、現在に至るまでの彼のルーツを探ってみた。
Interview & Introduction : Kenji Hasegawa
-- アルバム完成おめでとうございます。
K.T (Kentaro Takizawa) : ありがとうございます。
-- 制作を終えてどんな気分ですか?
K.T : 2年ぶりのアルバムなんですけど、そのあいだにけっこう悩んだり、いろんな思いがあったりしたんですけど、それを全部ひっくるめて…ようやく出来たなぁ〜と。
-- どんな悩みがあったの?
K.T : 前作は作ってる最中に、出来たあとはもっとネクスト・レベルにいってる未来像があったんですけど、いざ出てみると…そうでもなくて…。
-- それはリアクションとして?
K.T : そうですねぇ…。あと自分のなかでの手応えとしてもですね。制作してる最中はまっすぐに入り込んじゃってるもんで…。冷静に自分の作品を見れなかったんですが、完成して、リリースされて、ふと"モノ"として聴いたときに…まだネクスト・レベルじゃないな…(笑)みたいな感じを受けちゃって…。
-- 自分の中でジレンマがうまれちゃったんだね。
K.T : そうですね。実際、世の中の反響もそうですし、フロア的な反応としても、そうだったりしたなぁ。これはマズいなぁ、と。ちょっとネクスト・レベルに進化したいなぁ、って思って。
-- なるほどねぇ…。
K.T : あとは、世の中のハウス事情がどんどんおかしくなっていったような気がするんですよ。わかりやすい例でいうと、某配信チャートのダンスチャートのトップに入るのって、ほぼフロアで機能してない曲が多いなと。そんな、現場とチャートとの温度差がすごいあって。そういうのもおかしいな…っとか、いろいろな思いがあって。全部、成立するものをハウス・ミュージックとしてやりたいなと思って。
-- なるほどね…、フロアで受けて、チャートも上がっててことだよね。
K.T : ええ。ちゃんと本来あるべきのハウス像っていうのをやりたいなと。
-- そうかぁ。なんか序盤からいきなりディープな話題になってるね(笑)。いろいろタマってたんだね(笑)
K.T : なんかおかしいなって、ホント思ってたんですよね。
-- そんな状況を打破したかったと。
K.T : ええ。で、やっぱり自分は、勝手に責任感を負ってるんですけど(笑)、いわゆるハウスのタテ社会の末尾だと思ってて…。だからこそ、俺がここでしっかりしなくてどうすんだ!と。そういう役割は自分がやらなければいけないとか、感じてたりしたんですよ。
-- おおっ!素晴らしいね!そんなふうに感じてたんだね。
K.T : ハウスを文化として残していかないと!…っていうのがあるんですよ。
-- うん、うん。なるほど。ところで、本作"Big Room"のタイトル名の由来は?
K.T : 今年の2月くらいに…、確か loop の "smoker" で Alex(from Tokyo)に会って、一緒にクルマで帰ったときに 'Heart Beat' のデモを聴いてもらったんですよ。そしたら、『ワォ〜、ビッグルーム・チューン!!』って(笑)。そこで、"Big Room"ってキーワードが出たのがあって。で、同時に前作出してから、ネクスト・レベルにいかないにしても、それ以前より大きいクラブでDJをやる機会が増えたんですよね。それまで自分は小バコが多かったんですけど、例えば小バコだと100人に対してのDJなんですけど、大きいハコだと1000人に近かったりして…、ハコの規模感に対するDJって差があって、小バコには小バコだからこそできる内容もあるんですが、大バコで一気に大勢の人数をDJで動かすっていう体験をして、快感を覚えて。大バコならではの音楽の伝え方の強さっていうのも凄い感じてて。それもあって今作に関してはより多くの人にハウスを広げたいって思うアルバムなんで、そういういろんな意味を込めて "Big Room" にしたんですよね。あとは…、まぁ、おれも身体がデカイとか(笑) "Big Room" は自分ってことでもあるんですよ(笑)。 あと、サウンド的に前よりダイナミックな方向を目指していて、それって、いい意味でザックリしてるっていう感覚で作ったんですけど、タイトルもザックリしてる方針にしたかったんですよ。アタマいい感じのタイトルっていうよりは、ひと言で "Big Room"って言えるくらい単純な方が、メッセージが伝わりやすいのかなって。
-- なるほどねぇ〜(笑)。それにしても、確かにダイナミックになっているし、楽曲のクオリティーが音楽的に確実にあがってる印象があって…、この2年間のスキルアップも感じるね!
K.T : ありがとうございます!この2年間は高宮(永徹)さんの打ち込み指導とかもあって…(笑)、わざわざ家まで来てくれて、『サンプラーはこうやって使うんだ〜!』とか、福富(幸宏)さんも『こうしたらいいんじゃない?』とか、まぁ、タマにしか言ってくれないんですけどね(笑)。そういうのがあるかも知れませんね。
-- それまで世話になった人達の助力もあったりするんだね…。
K.T : そうですね…。みなさんの力で出来上がったアルバムだと思いますね。
-- そうなんだねぇ〜。全体を通して聴くと、よく練り上げられたアルバムだなぁと感じるんだけど、全体像は先にあったの?
K.T : 前作 "Heart To Heart" を作り終えてからも、ず〜っとプリプロみたいなことはしてたんですけど、正直いうと、そのときは自分の中に何もなかったんですよね。で、からっぽのまま、そのまま去年に入って、何やっていいのかわからなくなっちゃったんですよ。それはデモ出しとかで苦しみがいろいろあって…。『こうだ!』 と思ったら、『違う』 みたいなこととか。何回もそんなやりとりとしているうちに、ホント何もわからなくなっちゃって…。で、去年の夏ぐらいが精神的に最低の時期で、やさぐれてたんですけど。そんななかで、Ryohei さんとの合宿曲作り大会っていうのをたまにやってるんですけど(笑)、泊まり込みで2泊3日温泉付きみたいな感じで(笑)。今年のアタマくらいにその合宿で、デモを作り始めたときに 'Heart Beat' がうまれたんですけど、その辺から大体のイメージが掴めてきて、この2年の経験で音楽を大勢の人に伝えたいって感覚はずっとあったんで、…だから、やっぱり作る前にこういうものにしようっていうのは見えてたのかもしれないですよね。今年のアタマにハッキリ見えてからはまっすぐ突き進むだけだったんで…(笑)。何周もしてゼロに戻ったときに、見えた!みたいな感じですね。
-- メジャーデビューの陰には、相当大変な思いもあったんだね…。
K.T : そうですねぇ…、『おれはこのまま引退していくのか?』 とか思ったりもしたし、『ハウス、好きだけど嫌い!』みたいな時期もありましたし…(笑)。
-- 復活のきっかけはリョウヘイくんとのセッションだったんだね?
K.T : そうですね。それと、自分のなかでの考えが変わったのが一番大きかったんですかね?
-- すっきりした?
K.T : きっかけとか特になかったんですけど、とあるとき考えていくうちに某配信チャート的な話とかあるじゃないですか?これはクラブミュージックとか、ハウスではないな...と。で、自分の立ち位置を考えてみたんですよ。…そしたら、『俺、ハウスDJじゃん!』 って思って。そこから、ハウスDJのアルバムを作ろうって思ったんですよ。ハウスを、より多くの人に伝えるのが俺の役目だと思ったんですよ。自分がネクスト・レベルに行けることによって、シーンにも貢献できるかなって思ったんですよね。
-- おおっ。心強いね!
K.T : 全曲を通してのイメージは Big Room ってワードに対しての曲なんで、そこで映えたり、かかってそうなものだったらなんでもOKってことで作ったんで…。
-- 大バコだね!フィーチャリング・シンガーのラインナップ…、ベテラン外人勢と若い日本人勢…。これにはなにか狙いがあったのかな?
K.T : 最初にあったイメージとして、王道感がほしいなぁっていうのがあって…。ホントに俺にとっても憧れの外人シンガーの方々なんですけど。そういう人とやることによって、本当のハウス・セッションってできると思ったんですよ。あと、はたして自分が日本人だからできるハウス・セッションって何だろうって思ったら、憧れよりも、やっぱり近い人かなと。みんなで作ることが日本人だからできるハウス・セッションだと思って。いちばんそのハウス・セッションが表れたのが、'Keep Love Together' の全員参加だったりとか!
-- これ凄いよね。
K.T : なかなか出来ないですよね、こういうことは。
-- 日本人だけど、ゴスペル・ライクになってるもんね!
K.T : 自分も歌いましたからね。その場にいたほとんどの人に歌ってもらいましたよ。ほんとに楽しいレコーディングだったんですよね。ハウス・セッションっていうのを肌で感じられて、俺、はじめて踊りながら歌録りましたもん。で、リードは Ryohei さんと有坂美香さんなんですけど、日本でもトップクラスのスキルを持った2人がデュエットするっていうのは、録ってても超アガリますね!ハイレベルの戦いみたいな!で、2日間歌録りしたんですけど、1日目はそういうトップレベルの戦いを見て…。次の日は、全員で歌おうぜ!みたいな、またピースな空間で。ほんとに2日とも楽しかったですね!自分のなかで、ちゃんとしたハウスを作ろうと思ってやったら、若い日本人勢とベテランの外人勢という…、結果的にそうなったんですけどね。
-- なるほどね。それにしてもこのアルバムは確かにズバッと王道だよね。しかも大味の王道ではなくて…。隠し味的に緻密に作られた王道。
K.T : それを、もし感じてもらえるなら、作りたいものが出来たのかなぁって思いますね…。あと、今の話に近いかなって思ったんですけど、いい意味でキッチリしない音楽を創りたかったんですよ。…というのは、例えば、『打ち込みだからこそ、揺らがないと!!』みたいな。
-- スイング感っていうこと?
K.T : ええ。それじゃないとハウスじゃないなと。今までの自分の作品にはそれがあんまりなかったんですよね。技術的にいうと、例えばリズムの 『 ドッチッ、タッチッ』 ってあるじゃないですか?あれってきれいに打ち込むと踊れないんですよね。
-- なんか、そうみたいだよね?自分は作ってないからわからないけど…。
K.T : 揺らぎが、スイング感を生み出すみたいな。あとは、'Keep Love Together' のコーラスに関しても、自分とかが歌ったり、プロじゃない人が参加した理由もそこにあって、プロだけだと、ゴスペルにならなかったと思うんですよ。きれいすぎて…。そこに下手な自分とかが歌うことで、揺らぎが生まれるって気持ちでやってたんですけど…(笑)。そういう大ざっぱ感っていうのがグルーヴに繋がってるのかなって思うんですよね。全曲そこは意識してやりました。
Keep Love Together feat.The BIG ROOM Family a.k.a Mika Arisaka & Ryohei with SAWA, Mika Sawabe
-- 細かいけど、おおきなところかも知れないね。ハウスっぽさだよね。
K.T : ええ。やっぱりハウスってそうあるべきだと感じてるんで…。
-- ところで、小学校6年生のときにはじめてハウス体験ってことだけど、クラブでとかってワケじゃないでしょ?
K.T : (笑)そうですね。小6だったんで。昔、ウチはTV神奈川がギリギリ入ったんですけど、そこで夕方、PVをひたすら流す番組があって、学校終わってウチに帰ってきて、たまたまTVKをつけたら、ピチカート・ファイヴの '東京は夜の7時' が流れてて、それにもの凄い衝撃を受けちゃって!(笑)。
-- まさに福富さんじゃないですか(笑)
K.T : そう。そういうことなんですよ!それが今思うと最初のハウス体験だな、って。今までにない衝撃を受けましたね。'92年だったんですけど、それまでは普通に流行ってた B'z とか、Zoo とか聞いてましたから。
-- へぇ〜。やっぱりそこ(入り口)は小西さん、福富さんってとこなんだね。
K.T : まぁ、タイミングだったんですかね。中学行ってからは 『Beat UK』 をチェックしてましたね。他に情報がなくて、よくわからないから、気になった人をメモって翌日TOWER RECORDS に買いに行く…、みたいな。そんな感じの掘り下げ方でしたね。Jamiroquai の "Light Years" とか、The Human League とか(笑)。あと、『カウントダウン・グルーヴ』 って番組も同じ頃やってて、そこで Incognito とか、Brand New Heavies とかに出会いましたね。それで、その番組のチャートのなかに福富さんもいましたし。その頃、対談コーナーみたいなのがあって、丁度、EMMAさんと、木村コウさんとトミイエサトシ さんとの対談があって、そこでバックにかかってたのが、Love To Infinity の 'Keep Love Together' だったんですよね。GOLD の映像と一緒に!それ観て『これがハウスなんだ!!』 みたいな自分の中の定義になって…。そんな流れがあって、実は今回のカバーなんですが…(笑)。
-- ひとつのアンサーだねぇ…。バック・トゥ・ルーツなんだね。
K.T : そうですね。自分が感じたハウスを、自分なりの今の感じで作ったっていうのは、そこの初期衝動から今に繋がっているってことで…。
-- 楽曲制作はいつ頃からなの?
K.T : 中2くらいからなんですけど、巷ではDJブームでしたね(笑)。まぁ、ヒップ・ホップとかが中心でしたけどね。自分としてはシンセサイザーが欲しかったんですけど、その頃、機材なんて高くて買えないじゃないですか。で、これマジな話なんですけど、ず〜っとシンセ欲しいな…なんて通学のときに毎日毎日思っていたんですけど、そしたら、粗大ゴミに落ちてて(笑)。ローランドの D10 ってやつなんですけど…。(家に)もって帰って。
-- ええっ〜。凄いね!それはちゃんと動いたの??
K.T : それはコードのところが切られてたんですけど、オヤジとハンダ付けしたら治ったんですよ!それがファースト・シンセなんですよね。凄かったですよ。欲しいなぁって思ってると、ほんとに貰えるんだなって思いましたね(笑)。「夢は叶う!」みたいな(笑)。
-- 立川で(笑)??
K.T : 立川で(笑)。
-- へぇ〜。(同じ地元の)高宮さんかもよ?捨てたの(笑)。
K.T : (笑)
-- そこから制作に夢中になっていくの?
K.T : そうですね。同時に親にお願いして、シーケンサーも買ってもらって…。それからはバイト代を貯めたりして、徐々に機材揃えていったりって感じですかね…。
-- もう、その頃から4つ打ちを作ってた?いったい、どんなのを作ってたの?
K.T : もう、それこそ、なんでも作ってましたよ。J-Popみたいなものから…、バラードとか(笑)。'Winter Sings' って曲を作ったの覚えてますね(笑)。
-- 聴いてみたいねぇ〜(笑)。
K.T : 結構いい曲だったと思うんスよ。『冬が歌う』って意味なんですけど(笑)、泣けるんですよ…(笑)。その曲は歌が入ってたんですよ。
-- 自分で歌っちゃったりしてたの?
K.T : いや、近所の女子校の文化祭行って、探してきて。「歌ってみない?!」と(笑)。一緒に歌詞も書いてみたり…。
-- へぇ〜。アツい話だね。
K.T : 楽しかったんですよね。ホント、10代はもう趣味打ち込み。20代も…趣味打ち込み…(笑)。みたいな感じですよね。
-- そっかぁ…。そこからクラブ体験とか、DJをやるようになったのは??
K.T : ちょうど、DJをやり始めたのが19歳だったんですけど、大学に入って。で、電子音楽研究会というサークルがあって。それが、つまりDJ部っていうか、クラブ・ミュージック部だったんですよね。そのころは自分はDJじゃなくて、クラブっぽいイメージのトラックを作ってる人間だったんで、『ライブで出てよ。』ってことで初めてのクラブはライブ出演だったんですよ。幡ヶ谷の HEAVY SICK で(笑)。これがぼくのファースト・クラブ体験ですね。
-- はじめてのクラブで、いきなりライブ演奏(笑)??凄いね〜。
K.T : そのサークルにはいろんなジャンルのDJがいましたね〜。ひとり、DJ Angel ってやつがいて、ハピ・コア(ハッピー・ハードコア)のDJなんですけど、彼は結構 YOJI さんとかとやってたりして。もちろん、渋めのジャズ/レア・グルーヴ系の人とか、ディープ・ハウス系の人とかいましたね。『Kevin Yost がいいよ。』 なんて教えてもらったり。そうやって、いろいろ広げていって…。で、同時にいろいろクラブに出歩いてたんですよね。いろんな人に自分の曲のMDを聴いてもらったりしたんですよ。そんなあるとき、仲の良かった大学の友達に付き合ってリュックサックを買いに行ったときに、恵比寿にあったセレクト・ショップ、"CONNECTED"に行くんですよ。そこで、店のスタッフをやってた、テクノDJの ENO さんと知り合って、音源を聴いてもらって。そしたら、『クラブ・トラック作ってんなら、DJやったらいいんじゃない?』って言われたんですよね。それと同時にちょうどその頃に「キーボード・マガジン」とか、「サウンド&レコーディング」とか読んでて、そこでも、福富さんの記事にも、トミイエさんの記事にも、『ハウス作るなら、DJをやった方がいい。』って異口同音な感じで書いてあって。それがDJを始める最初のきっかけですね。で、面白いことに、半年後くらいに HEAVY SICK から一本の電話があって、『なんか、やりませんか?』って連絡もらって。それで、『(DJを)やってみよう!』と。だから、DJデビューも HEAVY SICK なんですよね(笑)。サンデーアフタヌーンで "Cherry"っていうパーティーでしたね。99年でしたねぇ…。
-- そう言ってもらえると何より嬉しいね。
K.T : その流れで Ball で知り合った友達がこれから Loop でレギュラー・パーティーを始めようと思ってるんだけど、誰かいいDJ知らないって言うから、『おれ、おれ、おれ!』って!当時の自分のなかでは Loop と恵比寿にあった Lust が何より、ハウス箱ってイメージがあって、絶対やりたいなと思って。あと、忘れてたけど、ループ入る前に自分でオーガナイズしてたパーティーがありましたね。新宿 OTO で…。その頃に小林径さんと知り合ったんですよ。あ、Groove Room もありましたね。小西康陽サンと池田正典さんがやってて。歌舞伎町なのに(笑)、『なんてハイセンスなんだ!!』とか思ったり。その流れでオルガンに進出していくんですよ(笑)。
-- 今、同世代で気になってる人っているのかな…。
K.T : 最近、ASOBISYSTEM っていうチームと、いろいろやらせてもらっているんですが、そこの社長って、俺のひとつ下なんですけど、パーティーやったら1000人以上を楽に集めちゃうんですよ。ageHa とかパンパンにしちゃうんですよね。アーミー君っていう人なんですけど、エレクトロ・シーンのど真ん中にいる人なんですよ。3年くらい前に club asia でDJやってる時に知り合ったんですけど、『ハウス最高っす!』とか言ってくるスーツ姿の男がいたんですけど、それがアーミー君だったんですよね。彼がハウスを凄い好きってことは、なんか自分に通じるものがあるんじゃないかと思ったんですよ。で、今年からいろいろ一緒に仕事するようになって、ASOBISYSTEM のパーティーにも出るようになって。すごく意外だったんですけど、プレイしている曲が共通してたりするんですよね。それこそ、DFA 辺りの音やディスコ・ダブなんかもかかるんですよ。彼らのシーンは、凄く面白いですね。今後期待したいのは、彼らのシーンと他ジャンルであるハウスの僕たちとのシンクロが起こったら、我々の世代独特のもっと大きなムーヴメントが起きたら…。って思うんですよね。
-- おぉ。いい話だねぇ〜!!
K.T : 今回のアルバムは…、そういったエレクトロ的な動きに、自分的に影響を受けて、ハウス的な解釈をした曲を作った事も含めて、自分が今まで辿ってきて、経験してきたこと…。感じてきたものを素直にハウスとして出せたなぁ…って。凝縮されたものですね。やっと自分自身で納得のいくものが作れたっていう感じですね。ジャンルっていうより、Kentaro Takizawa の音楽っていうことで。そうとらえてもらえるといいですね。それが形になったから手応えがあるんですよ。今までとは違うぞと。
-- このアルバムはイコール Kentaro Takizawa なんだね。
K.T : ジャンル= Kentaro Takizawa にしたいですよね(笑)
-- これから始まるツアーはそれを聴きに来てくれ!!ってとこかな?
K.T : ええ。メチャクチャ楽しみです!
End of the interview
Kentaro Takizawa "BIG ROOM" Release Tour & DJ Schedule
11月27日(金) @福岡 Kieth Flack with 福富幸宏, Ryohei
11月28日(土) @熊本 INDIGO with 福富幸宏, Ryohei
12月04日(金) @新木場 Studio Corst "ageHa" Island Bar with BRISA
12月10日(木) @渋谷 club ASIA、渋谷The ROOM with BRISA
12月12日(土) @神戸 Troop Cafe with Ryohei, SAWA, 澤辺美香
12月18日(金) @青山 Velours with Ryohei, 武田真治
12月19日(土) @郡山 DOOZ with 栗原暁 (Jazzin'park)
12月22日(火) @金沢 MANIER
12月24日(木) @渋谷 WOMB
12月25日(金) @柏 waRter
12月28日(月) @新木場 Studio Corst "ageHa"
01月09日(土) @札幌 ACID ROOM
01月16日(土) @大阪 Grand Cafe
01月30日(土) @名古屋 JB's
02月11日(木) @渋谷 The Room
02月13日(土) @渋谷 club ASIA with SAWA,
02月20日(土) @長崎 雨月 with 福富幸宏
02月26日(金) @三重 四日市SUBWAY
02月27日(土) @岐阜 EMERALDA
03月05日(金) @岡山 未定
03月12日(金) @札幌 alife
03月27日(土) @沖縄 Pink Salon
04月16日(金) @東京 club ASIA Tour Final
随時更新中。詳しくは Kentaro Takizawa Official Site まで
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