90年代にはNYのTwilo、リバプールのCreamでもレジデントDJとして活躍し、Frankie Knuckles, Derrick May, Louie Vega, Carl Cox, Paul Oakenfold, Sasha等と並ぶトップDJとして称される他、レイヴとクラブ・ダンスミュージックのスペクトラムの大きな壁を取り壊すことで、全くの新境地を作り上げ、アメリカ・ウエストコーストのアンダーグラウンド・ハウス・シーンで初の世界的DJ、またポスト・レイヴ・ダンスミュージックのアイコン的存在として君臨しているDoc Martin。アメリカはもちろんヨーロッパ、オーストラリア、アジアと世界中を駆け巡り、近年もCraigRichards, Terry Francisと共にロンドンのNo.1クラブFabricにもレギュラー出演するなど、常に時代の先端から求められてきた稀有な存在である。
そんな彼が昨年のTaico Clubに引き続きVocalのLilliaを引き連れて来日する。Higher-Frequencyではそんな彼にインタビューすることに成功。自身が運営するレーベル/パーティSublevelのツアーとして、東京、大阪、ソウルを回る彼に、DJを始めたころの話や、Deee-Lite や Dubtribe Sound Systemとのツアーの話やロスやマイアミでのSublevelのパーティの話など、貴重な話を聞くことができた。
Interview & Translation : Ryo Tsutsui (HigherFrequency)
HRFQ : どのようにしてDJを始められたのですか?
DOC MARTIN : 1986年にサンフランシスコでDJをスタートさせたんだ。最初はヒップホップ、ニューウェーブ、ファンク、ガラージ、あとごく初期のハウスをプレイしていた。サンフランシスコは常に音楽のるつぼだったから一晩に様々な音楽をプレイすることは自然なことだったんだ。DJとして一晩を演出することが多かったから、みんながお店に入ってくるときはムードを作って、だんだんと上げたり、下げたり、色々な音楽を使って演出していったんだ。いい観客を集めていいパーティを作りたかったから宣伝も頑張ったよ。
HRFQ : あなたはDeee-Lite や Dubtribe Sound System, Moby など様々なアーティストとツアーを共にされていますね。そういった経験はあなたの音楽に影響を与えていますか?
DOC MARTIN : どのツアーも大切な経験だったと思うよ。ツアーで他のグループと一緒にやる場合、共にチームとしてそのショーを演出することで観客を満足させることが求められる。それにそういったツアーを通して始めてアメリカの全土を知ったしね。それに色々なところから集まった自分達のような音楽好きと会うのはすごく楽しかった。その頃各地でハウスが市民権を得てきているのを感じたよ。ただそういったツアーが自分の音楽に影響を与えたかどうかはわからないな、とにかくダンスフロアのエネルギーを感じることから全ては生まれると思うんだ。
HRFQ : そういったツアーでの最も思い出深い思い出をお教えください。
DOC MARTIN : 一つは選べないなDeee-liteのツアーで思い出深いのは一番いいときのSoundfactory(New York)でDeee-liteとプレイしたときかな、とにかく温かくてすばらしいアナログのサウンドシステムが印象に残っているよ。その後ツアーの最後にロスに戻ってきて出演した16000人が集まった野外フェスティバルもすごかったな。Dubtribeとのツアーではここではあげきれないほどたくさんのスピリチュアルなショーを体験したよ。お客さんまではっきりとわかるぐらいポジティブなエネルギーに満ちていたんだ。
HRFQ : あなたのパーティSublevelに関して、どのようなパーティなのか教えていただけますか?
DOC MARTIN : Sublevelは音楽、サウンド、ライティング、アートワーク、スタッフすべてが愛によって作られているパーティなんだ。6週間に一度開催していて、いつもロフトとか倉庫、ボールルームとか映画館とか、クラブではない場所で開催しているんだ。ゲストは常に音楽的に何かを与えてくれると感じる人だけにお願いしている。過去にはDennis FerrerやSunshine Jones, Paul T, Jeno, Garth, Craig Richards, DJ Mochizukiなどに参加してもらっている。いつも朝方に向けていい感じになるのが特徴かな、新年のパーティでは12時までプレイしたんだ。Good Vibes+ Great people= Very good Partyだね。
HRFQ : あなたとLilliaはここ日本でも去年もtaico clubですばらしいプレイを披露されていますが、もともとどういったきっかけでLive vocal DJ showをやるようになったんですか?
DOC MARTIN : 僕らがSublevel のレーベルをスタートさせたのが7年前で` Just Us and Blu love `をUKでレコーディングしたばかりで、それで皆に生で聴いてもらうことができるようにパフォーマンスしたいということになったんだ。最初にやったのはロサンジェルスの教会だった建物のロフトでSublevel の1周年パーティだった。それからはDetroit electronic music festivalからニューヨークのPS1まであらゆるところでパフォーマンスしたんだ。今ではほとんど全てのギグでパフォーマンスをおこなっている。僕らは自分達がやっていることを人々が感じてくれていることにとても感謝しているよ。日本でショーをやるのも大好きだよ。皆からエモーショナルな感情とか愛を感じることができるんだ。
HRFQ : うわさではSublevelのパーティは今年のマイアミでベストパーティの一つだったということですが、実際どのような感じだったんですか?
DOC MARTIN : マイアミのパーティはBozakの代理店が世界に2台しかないBozakのスピーカーのうちの一台を使わせてくれるというところからスタートしたんだ。中庭を使ったパーティで、地元のアーティストの作品が展示されている中での開催だった。晴天の中踊る人たちを見るのはいい感じだったよ。何よりも良かったのは色々な人が来ていたことだね。Body and soulのファンからテクノヘッズまでLilliaもボーカルですばらしい仕事をしたし、新曲も披露したんだ。Sunshine Jonesと作った曲をプレイしたときには道から曲につられて入ってきた人までいたんだ。誰がプレイしているのかさえ知らないのにね。
HRFQ : あなたはこれまでも何度も日本にこられていますが、日本のクラブシーンは変化したと感じますか?
DOC MARTIN : スタイルとかトレンドは一定期間ごとに変化してるけど、音楽に対する情熱は変わっていないね。皆音楽を心で感じているのがわかるし、それこそが一番大事なことだと思う。
HRFQ : それでは最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
DOC MARTIN : Lilliaと僕はまた日本にいけることに興奮しているよ。古い友達に会えるのも楽しみだし、新しい出会いにも期待している。Big vibes from the Sublevel Stussy Tribe to you all.
End of the interview
SUBLEVEL Japan Tour 2008
5/3 (土)@大阪DONFLEX lounge
5/4 (日)@東京WAREHOUSE702
5/9 (金)@韓国MASS
2008.05.03 (Sat) @ DONFLEX
Open 22:00
Door 3500yen (w.1D), W.Flyer 3000yen (w.1D), Adv. 2500yen (w.1D)
*Time Discount[22:00 - 24:00] 2000yen (w.1D)
"UNDER THE IMPRESSION" meets SUBLEVEL Japan Tour 2008
Special Guest DJ: DOC MARTIN (SUBLEVEL/ LA)
Special Guest LIVE: LILLIA (SUBLEVEL/ LA)
UTI Residents DJs: Ackin’ & SHIMAZU
Deco: OreO
2008.05.04 (Sun) @ WAREHOUSE702
Open 23:00
Door 3500yen, W.Flyer 3000yen
"weekend warriorz feat DOC MARTIN"
Guest DJ: DOC MARTIN (SUBLEVEL / LA)
Guest LIVE: LILLIA (SUBLEVEL / LA)
DJ: RYO TSUTSUI (EDEN, SCORPION)
VJ: REALROCKDESIGN, etsu
SUBLEVEL Coming Release
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